資格を活かし、外国人のお母さんに日本の絵本を紹介

 資格を取ってから一年、私もさまざまな活動をしました。外国人の親子向けに読み聞かせをし、簡単な絵本講座を開催したこともあります。

 私の住む新潟県糸魚川市には糸魚川国際人材サポート協会という団体があります。外国から移住されてきた方々が行政や医療などのサービスを安心して受けられるように通訳を派遣している団体ですが、その協会から絵本講座を依頼されたのです。

 集まった親子は5組、15人程度。はじめに大型絵本を使い、みんなで楽しむ時間からスタートしました。最初は緊張していた親子たちからも、読み進むうちに、笑顔と声が出てきました。

 場の雰囲気に慣れたところで、今度は実際に親子で読み聞かせをしてもらうことにしました。

 「もし読めなくても、絵を見ながら楽しんで!」と声掛けして回り、様子を見守りました。親子で絵本を選び、早速読み聞かせ開始! どの家族も和やかな時間を過ごせたようでした。

 この講座では、何より、今まで大型絵本を自分で開いたことのなかった子どもたちが、その大きさにびっくりしながらも、どんどん本の世界に入って行く様子が、強く印象に残りました。

 講座には日本語や生活様式が学べる絵本「あいさつの絵本」シリーズ (川端誠 作 理論社)なども持参しました。

 その中の一冊、『すみません』を広げながら、「日本語のすみませんという言葉にはいろいろな意味があり、私たち外国人にとっては難しい単語」と、日本での暮らしについて、絵本を介して話してくれたお母さん(?)もいました。

 他にも、科学絵本のジャンルから『ダンゴムシ みつけたよ』(皆越ようせい 写真・文ポプラ社)と観察や理科などの学習に活用できる本をセットにして紹介し、探究心を大切にしてほしいことや、今後の学校生活の中にも絵本があるとよいことを話しました。

 さらに「街にある公共図書館にも行ってみてください」と絵本から広がる生活も提案してみました。

 何よりも参加者の親子が絵本を通して、新しい発見や楽しいひと時が過ごせて、本当に良かったです。私も皆さんとの交流で勉強になるとこもありました。

 これからも、このような活動は続けていきたいと思っています。せっかく必死になって学んだ絵本専門士の資格を多くの方々に知っていただき、どの世代の人にも絵本の楽しさ・奥深さを伝えていけたらと思うのでした。

朝日仁美
横浜市出身 新潟県糸魚川市在住
高2・中2の母
JPIC読書アドバイザーの資格を持ち、おはなし会の開催や読み聞かせボランティア養成講座などで講師として活動するほか、司書として学校図書館の整備・活用法の提案なども。
新潟日報上越かわら版にて月2回「気になる一冊」のコーナーを執筆中。