大人気絵本作家のヨシタケシンスケさんに、作品に込めた思いや、自身の子ども時代、二人の息子の子育てなどについて、自由に語っていただくこの連載。5回目は家族との関係についてです。ステイホーム期間を経て、「仕事をしながら、家族と長い時間一緒に過ごすこと」の大変さを実感した人も多いのではないでしょうか。家族との距離の取り方について、ヨシタケ流アドバイスをいただきました。

親子ゆえにイラッとすることも

 共働きの親にとって、「子どもと接する時間を思うように取れない」というのは永遠の悩みなのだと思います。

 どうしたって「ほかの家に比べてうちは……」とか「自分が子どものときはもっと親が見ていてくれたな」とか、マイナスにとらえてしまいがちですよね。でも、子どもの立場からすると、忙しいお父さんお母さんの姿が自分にとっては当たり前なのだから、親が心配しているほど気にしていない可能性が高い。

 それに、視点を変えれば「一緒に過ごす時間が短いからこそのメリット」もあるのではないかと思うわけです。家族という、遠慮のない間柄の人たちが長い時間を共に過ごして、いいことばかりではありません。親子ゆえにイラッとしたり、許せなかったりすることもいっぱいあるわけですよね。

 ほどよく距離を置けるということは、嫌な感情を抱くシーンを適度に避けられているとも言えるんじゃないでしょうか。その分、子どものかわいいシーンを見逃しているとも言えますが、つまり、どっちにも良しあしがあるということ。良い面を一生懸命見ようとする努力を持ち続けたいものだなと思います。これは夫婦関係でもきっと同じですね。

 うちに関して言うと、僕が在宅中心の仕事なので、むしろ「妻や子どもと顔を合わせる時間が多過ぎる」というのが悩みかもしれません(笑)。特に子どもたちが小さい頃は、「仕事場に入ってきちゃダメ」と何度言っても入ってきて……。と言いつつ、僕も仕事が行き詰まると現実逃避したい一心で、やけに子煩悩になって遊びたがったり。身勝手なものですね。

 子育てが始まってからは、家事や育児の分担で妻ともめることが増えました。

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  • 介護について書かれた本で納得
  • 壊れやすい箇所があったほうが、結果的に長持ち

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