いよいよ受験本番シーズンがやってきました。これから追い込みをかけていくわが子を、できる限りサポートしてあげたいのが親心。育ち盛りの子に必要な栄養はもちろん、大事な時期にカゼなどをひかないよう体調を整え、かつ学習やテストでのパフォーマンスを上げるためにはどのような食事がよいのでしょう。塾弁・夜食・試験当日の朝のシーン別に、3回シリーズで管理栄養士の北川みゆきさんに聞きました。3回目の今回は、試験前日と当日の朝に食べたい勝負飯についてです。

<受験を食事面からサポート!受験フード>
【1回目】「塾弁」おすすめ3点セット 栄養満点で手間いらず
【2回目】塾帰りの夜食、何食べる? 集中力につながる食材とは?
【3回目】中学受験 入試のパフォーマンスを最大化する朝ご飯 ←今回はココ

試験当日朝のカツ丼はNG

 中学受験に挑む6年生にとって、1月と2月は勝負のとき。これまでわが子の頑張りを一番近くで支え続けた親は、培ってきた力を最大限に出せるよう、万全の体調で試験会場に向かわせてあげたいと思うものです。では、万全な体調を可能にするには、入試当日やその前日には、食事面では何を取らせ、何を避けるべきなのでしょうか。

 「昔はゲン担ぎで朝から『カツ丼』を食べさせるということもありましたが、消化の負担が大きいものを食べさせると、試験中におなかが動いて、トイレに駆け込みたくなってしまうということにもなりかねません。試験に集中させるためにもカツ丼は避けたほうがいいですね」と管理栄養士で、受験フードマイスター協会の講師も務める北川みゆきさん。

 「試験日の朝は、油っこいものと同じ理由から、冷たいものも避けたほうがベターです。また、口あたりがよく食べやすいからと、菓子パンや食パンに甘いジャムをつけて食べると、血糖値が上がります。すると体は上がった血糖値を下げようとし、眠くなってしまうので、甘い食事も避けたほうがよいでしょう」

 試験日の朝は「普段と同じ朝食を普段と同じ量食べるのが一番です」とのこと。

 とはいえ、ちょっとした栄養の組み合わせを工夫することで、試験のパフォーマンスは大きく変わってくるようです。次ページから、当日の緊張をほぐしたり、前日に入眠しやすくしたりする効果のある栄養素と、それを使ったメニューについて、詳しく教えてもらいます。