ほんの1分間の自己紹介でも相手の見た目の魅力は意外とよく分かりますよね。実際の生活や仕事で人と人とがコミュニケーションを取って、お互いの印象を判断するのは、実はこれぐらいの短い時間なんです。先ほど4番目のポイントに挙げた「自己理解」をした上で、自分を演出することが大事です。では、蓬莱さんに、もう一度入ってもらいましょう、どうぞ!

(副編集長、再び会場に入る)

輪湖 長所は生かして、着こなしをいくつか変えてみました。まず、「上品さ」「上質さ」というキーワードがあったので、カーディガンをジャケットにチェンジしてみました。カーディガンのほうが動きやすいかもしれませんが、どこまでも伸びる素材なので、体も伸びてしまって緊張感もなくなってきます。ピシッとシャープな布の線で体を囲むことで体が締まって見えます。最近は前のボタンがなくて、カーディガンみたいに羽織れる感じのジャケットがたくさん出ています。働く女性には使えるアイテムなのでぜひ活用してみてください。

「プチ変身」した後の副編集長
「プチ変身」した後の副編集長

 そして、首が長くて小顔という長所を生かして、スカーフを巻いてもらいました。また、スカーフに入っているオレンジ色と、同じオレンジ色のバッグと手袋を持ってもらいました。色が入ると、華やかになりますよね。

 ワンピースはあえてそのままにしました。冬場はタイツを足すのがお勧め。スカート、タイツ、靴を同色にして、一続きでつながるようなイメージでよりスラーッと見せる、というのもいいと思います。

 「洋服を断捨離中」という方は少なくないですよね。そういう方は、例えば洋服を1枚買う代わりに、スカーフなどの小物類やアクセサリーを手に入れるといいと思います。かさばらないし、洋服を増やさずに、今持っている服の着こなしの幅を広げることができます。

「おしゃれの主役はあなた自身」と伝えたい

輪湖 皆さんも、「ご自身がなりたい姿」のキーワードを後でぜひ書き出してみてください。今日私が一番お伝えしたかったことは、「おしゃれの主役はあなた自身」ということです。

 職場では管理職であったり、家庭では母親であったり、妻であったり、もちろん一人の女性であったり、1度に何役も背負って、頑張っている女性は多いと思います。背負っているものが大きい分だけ、あなたという存在が、多くの方に計り知れない影響を及ぼしています。「今日この服を着ていて楽しいな」「今日の服は似合っているな」などと、皆さんご自身がハッピーで、ウキウキすることが、ひいては、周囲の方々を明るく照らして、周囲の方をも幸せにするのではないかなと思います。これからも、ぜひご自身が輝くおしゃれを楽しんでください。

輪湖もなみさん
輪湖もなみさん

取材・構成/小林浩子(日経DUAL編集部) 写真(4ページ目の1枚目以外)/中村嘉昭