自分らしく輝く、すべてのワーキングウーマンのためのイベント「WOMAN EXPO TOKYO」。「2020 Winter」は昨年11月、初のオンラインで開催しました。「自分の価値は自分で決める!」と題して、国際政治学者の三浦瑠麗さんが登壇しました。日本の女性は、労働条件が悪くても「やりがい」があれば仕事を受けてしまい、セルフディスカウントしてしまう傾向があると三浦さん。なぜ、女性たちは自ら自分の価値を下げてしまうのか? その原因を分析してもらうとともに、女性たちが自分の軸を持ち、幸せなキャリアを築いていくためにどうすればいいかといった視点で語ってもらいました。3回に分けてお届けします。

【「WOMAN EXPO TOKYO 2020 Winter」セミナー再録】
(1)女性が報われない4つの原因を分析
(2)なぜ女性は生きづらさを抱えてしまうのか ←今回はココ
(3)三浦瑠麗 紆余曲折から生まれた、幸せなキャリア築き方

幹部職にはいまだに男性が多い

 次は「女性の生きづらさ」について考えてみたいと思います。そもそもなぜ、私たち女性は、生きづらさを抱えてしまうのでしょうか。

 まず、女性には「人生の選択肢が多い」ということが挙げられると思います。専業主婦になる、結婚・出産後も働く、あるいは生涯独身を貫く、独身で家事手伝いをして親のもとで過ごすなど様々な選択肢があるでしょう。この選択肢が多いこと自体が、人生のあらゆる局面でストレスと悩みを引き起こします。

「女性の『選択肢の多さ』が生きづらさの一因」と語る、三浦瑠麗さん
「女性の『選択肢の多さ』が生きづらさの一因」と語る、三浦瑠麗さん

 仕事をしていく中でもストレスは多いでしょう。いわゆる男性社会の中で活躍していこうとすると、男女平等がうたわれてから歴史が浅いということが足を引っ張ります。企業では多くの女性が働いているものの、幹部層は男性の比率が高くなるのが実情です。