保育園でできているのなら問題なし

【内田さんからのアドバイス】

 4歳で、甘えたい盛りなのですね。保育園では頑張っている様子がうかがえます。おもちゃを片付けたり、給食でお皿を下げたりと、きっと緊張しながら頑張っているのではないでしょうか。家に帰って疲れが出ているのでしょうね。ぜひ、手助けをしてあげてください。

子どもも保育園で頑張っている。画像はイメージ
子どもも保育園で頑張っている。画像はイメージ

 「家でもしっかりやってほしい」と思うかもしれませんが、まだ4歳ですからね。「保育園でできている」のであれば、やらなければいけない場面でちゃんとできている証しなので、焦らなくて大丈夫ですよ

親からのお悩み【2】

 小1の子の母です。子どもの自主性と親の介入のバランスに悩んでいます。親が計画を立てないと、何事も進まないのです。朝の身支度も学校の宿題も時間がかかります。3歳から英語教室に通い、小1からは学習塾のオンライン授業も受けていますが、親がお膳立てしないと取り組もうとしません。一度やり始めるとまんざらでもなく、「今日も楽しかった!」となるのですが……。やる気があるのか、嫌々やっているのか、判断が難しいです。

【内田さんからのアドバイス】

 小学校1年生は、まだまだ未就学児の延長です。小学校が始まって数カ月ですよね。身支度についていえば、「学校に行くまでに、何を準備しておいたらいいかな」「着ていく洋服やハンカチを用意しておこうか」ということを、親が少しだけ手伝ってあげて、だんだん自分でできるように促してあげましょう

 小学校3年生頃からメタ認知が発達し、「自分の目標にどう向かうか」という関心がわいてきます。自分で段取りを付けられるのは、そこからですね。中学生以降になると、定期テストに対して自分で計画を立てて勉強していくことも必要になります。ですから、小学生のうちに、少しずつ自分で段取りをつけられるようになっておくと、将来につながっていくと思います。まずは身の回りのことから、試してみてください。


 次回は、「本との付き合い方、活用法が知りたい」というお悩みについてアドバイスをいただきます。

取材・文/西山美紀 イメージカット/PIXTA


内田伸子
環太平洋大学教授、お茶の水女子大学名誉教授
内田伸子 お茶の水女子大学文教育学部卒業、同大大学院人文科学研究科修了、学術博士。同大学大学院人間文化研究科教授、文教育学部長、副学長などを経て、現在は同大学名誉教授、環太平洋大学教授。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。「おかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」(共にNHK Eテレ)、「こどもちゃれんじ」(ベネッセ)監修に長年携わる。著書に『子どもの見ている世界~誕生から6歳までの「子育て・親育ち」~』(春秋社)、『AIに負けない子育て ~ことばは子どもの未来を拓く~』(ジアース教育新社)など

『「頭がいい子」が育つ家庭の8つの習慣』
(日経DUAL編、1540円、日経BP刊)

 自分から学ぶ意欲のある子を育てるために、親はどのように子と関わればよいのでしょうか。専門家・著名人たち9人への取材から見えてきたのは、子の主体性を尊重し、親が自分の方針や思いを押しつけない姿。「勉強しなさい」と叱ったり、低年齢から塾に通わせたりするのではなく、夢中になれる体験や遊びを通して、子ども自身の「やりたい」「学びたい」という気持ちを自然に引き出すというものでした。具体的なノウハウを「8つの習慣」として紹介します。


【主な内容】

プロローグ:「勉強しなさい!」よりも大切な親の関わり方
お茶の水女子大学名誉教授 内田伸子さん

・抽象的な思考の土台となるのは、遊びを通じた「実体験」
・幼稚園卒と保育園卒で学力に差は出るのか

習慣1:自由な遊びと体験で「想像力」を伸ばす
生物学者・青山学院大学教授 福岡伸一さん

・回り道にこそ豊かな学びがある
・中学受験も、頑張り体験の1つ

習慣2:子どもの「やりたい」気持ちを止めない
東大卒タレントで2児の母 髙田万由子さん

・子どもが見つけた「好きなこと」には口出ししない
・失敗から学ばせる ・積極的に外遊びをさせる

習慣3:正解を与えない
京大卒の高学歴芸人 ロザン・宇治原史規さん

・問題が解けたら「わあ! すごいね」
・宿題のやり方を、あえて子どもに教えてもらう

習慣4:子ども自身に考えさせ、決めさせる ~非認知能力を高める~
日本人初の「全米最優秀女子高生」の母 ボーク重子さん

・小学校3年生まで「教科書も宿題もなし」
・子どもの裁量に任せるために、家庭でルールを設ける

習慣5:親も一緒に成長する
マザーネット社長 上田理恵子さん

・「勉強ができなくて困る」ことに気づかせる
・勉強のやり方、時間の使い方は自分で考えさせる

習慣6:「熱中体験」で地頭のいい子を育てる
脳科学者 茂木健一郎さん

・何かに熱中する体験が地頭をよくする
・「自分ならできる」と思える子に育てるには

習慣7:教育はリビングの本棚から始める
YESインターナショナルスクール校長・サイエンス作家 竹内薫さん

・読書は「発信力」をつけるために大切
・本がある家庭で育つと読み書き・計算の能力に影響

習慣8:なんで?の繰り返しで理系思考を育てる
東京大学教授 「渋滞学」考案者 西成活裕さん

・大切なのは「没頭経験」と「負けず嫌い」
・「言葉つなぎゲーム」で論理力を鍛える

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