小学校入学を控えた子がいる家庭で気になるのが「学童保育」です。保育園では待機児童の解消や質の改善が進んできましたが、学童はどうなのでしょうか。今利用中、または今後利用を考えている親が知っておきたい学童のハード面、ソフト面のそれぞれにおける課題と現状、確認したいポイントなどについて、工学院大学の教育推進機構准教授の安部芳絵さんに聞きました。

学童の「隠れ待機児童」も多い?

 学童の「待機児童問題」が課題とされていますが、そもそも「隠れ待機児童」も多くいるのではと、工学院大学の教育推進機構准教授の安部芳絵さんは指摘します。「学童に通っている子は、約130万人で、待機児童は毎年1万5000人~2万人ほど(厚生労働省「放課後児童クラブ関係・令和3年度予算案の概要」より)。しかし、実情としては、おそらく待機児童はもっと多いでしょう。

 例えば、『私の雇用形態の場合は、学童に入れないだろう』と最初からあきらめて申し込みをしなかったり、自治体の窓口に相談に行って口頭で断られ、その数がカウントされていなかったり、といったことが考えられます」

 こんな問題もあると、安部さんは指摘します。「厚労省から学童保育の基準や運営指針が出されていますが、人手が足りない地域の事情を鑑みて、従うべき基準ではなく、参酌基準(2ページ目で解説)とされたことにより、自治体間で学童の質の差が生まれています

 また、「本来学童は、子どもにとっての『生活と遊びの場』となるべきです。しかし、それが満たされていない学童も多いのが現状です」と安部さん。

画像はイメージ
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次ページから読める内容

  • 本来の学童の役割「生活と遊びの場」が果たせているか
  • 「学童の質」は自治体や施設間で大きな差
  • 学童のスペースも、自治体や学童によって大きな差が
  • 「学童の先生」の資格要件についても自治体間で異なる
  • 「予算」が少なければ……
  • 小学生の「放課後」について、保護者も目を向けることで変わる

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