10代・20代で両親が末期がんになった経験から予防医療に興味を持ち、アメリカで栄養学を学んだ細川モモさん。以来女性の健康についての啓発活動や、母子の健康増進プロジェクトに数多く関わるなか、2016年と今年3月にそれぞれ女の子を出産しました。この連載では、ロールモデルのいない共働き時代に、いかに夫婦で協力し、時に葛藤を交えながら新時代の子育てに取り組んでいくのか、細川さん夫婦の日々の姿や率直な思いについてつづってもらいます。

「オリンピックのめでたい年生まれ」になったはずが…

 年が明けた時には予想だにしなかったコロナ渦まっただ中の3月某日、わが家に第2子となる女の子が誕生しました。5時間台の安産で、産後の経過も良く、母子ともに元気でしたが、翌々日には病院の感染症対策により、夫すら面会できなくなりました(個室料金が~!)。2020年といえば、オリンピックベビーだったはず。めでたい年生まれのはずが、日本史を飛び越えて世界史に残る年生まれになるとは、何という時を選んで生まれてきたんだ、次女よ……!

3月某日、この世に誕生した次女
3月某日、この世に誕生した次女

 産後は3カ月の育休を取ってくれた夫の助けを借りながら、長女のゆっちゃんが幼稚園に通っている間にゆっくりとした産褥(さんじょく)期を過ごそうと思っていたのが、まさかの通園自粛要請。暇と体力を持て余したゆっちゃんにタックルされたり乗っかられたり、朝起きた瞬間から寝るその瞬間まで途絶えぬ「ママコール」に心がダメージを受けかけました(いや、実際ダメージを受けました……)。「自粛と産褥期と会陰切開が重なって」とママ友に言ったら「地獄だね」とスッパリ言われ。ほんとそう……。

 分娩台で「うーん、これは切らないとダメだね」と先生に言われて思わず「嫌です」なんて拒否してみたけれど、あえなく会陰をザックリ切られ。産褥期は円座クッションが心の友。自宅軟禁中のゆっちゃんに「ママね、お股が痛いの(泣)」と説明をしても、5分後には「ママ!一緒に飛んで!」と寝ているベッドで飛び跳ねる日々。跳ねて転んで股にアタック。殺す気か。

 そんな中、最大の癒やしだったのは次女の存在。

 もう、二人目のかわいさときたら天井知らず。デレ加減ときたらじぃじたちといい勝負。ゆっちゃんの時は恐怖でしかなかったギャン泣きも、ヒックヒックやエグエグがかわいすぎてとろけそうに。なかなかの抱っこ魔だけれど、今でも次女は私にとってマイナスイオンの源泉のような存在。

 その次女の一つひとつの成長に、「ゆっちゃんの時もこうだったけな」と思い返してみるのだけれど、その度に思う「はて……。あ、あれ? どうだったかな? あれれ……?」どの角度に首をひねろうとも、さっぱり思い出せない。夫に聞いても「覚えていない」と同じ答え。覚えていることといえば、とにかくこの時期はつらくてよく泣いていたということ。夫の育休も今回より短く、一人で命を預かることへのプレッシャーや恐怖、なぜ泣いているのかが分からないことへの焦りに初めてのブラック保活が加わり、今思い返すと心にダメージを受けていた。

次ページから読める内容

  • 次女へのいとおしさは、上の子の育児経験が与えてくれるもの
  • 必死に折り合いをつけようとする上の子の努力が愛おしい
  • 上の子は夫とはまた違う、育児の大切なパートナー

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