10代・20代で両親が末期がんになった経験から予防医療に興味を持ち、アメリカで栄養学を学んだ細川モモさん。以来女性の健康についての啓発活動や、母子の健康増進プロジェクトに数多く関わるなか、2016年に女の子を出産しました。この連載では、ロールモデルのいない共働き時代に、いかに夫婦で協力し、時に葛藤を交えながら新時代の子育てに取り組んでいくのか、細川さん夫婦の日々の姿や率直な思いについてつづってもらいます。

思い出の場所とやさしい先生たちとのお別れに号泣

 あぁ泣いた。こんなに目頭を熱くしたのはいつ以来だろうか。

 第2子の出産もカウントダウンなのだが(この記事が公開される頃には産声を上げているはず)、ゆっちゃんの卒園もカウントダウン。わが子の卒園を迎えるのは親として初めてだ。

 初心者マークを付けて初めて親として両立に奮闘しながら過ごした思い出の場所と、やさしい先生たちとのお別れ。最後は、久しぶりに目が痛くなるほど泣きました。

親としてはじめての卒園制作。ハンカチに先生方の名前を刺繍
親としてはじめての卒園制作。ハンカチに先生方の名前を刺繍

 まもなくわが家にはゆっちゃん幼稚園入園と第2子誕生という2つのビッグイベントが同時進行でやってくる。二人目ときたら「経験が与える余裕ってこんなにも大きいのね!」と感動するほど、ゆっちゃんのときとは全然違う。最近は妊婦健診の際に見かける新生児に心底癒やされ、つい顔が緩んでしまう。無垢(むく)という言葉は赤ん坊のためにあるんだなぁ。人様の子なのに、抱っこして頬擦りしたくなっちゃう。湧き上がる母性を感じるとともに、第2子は生まれた瞬間から母性が大爆発してしまう気がする。もうかわいくてかわいくてかわいくて(∞)「辛抱たまらん!」状態になってしまいそう。

 ゆっちゃんのときは正直、戸惑いと困惑とキャパオーバーでしばらくの間記憶がない……。かわいいと思えたのは半年以上たってからな気がする。ただし、今、純度100%の幸せを感じているかというと、そうでなく、どす黒い不安をはらんだ幸せである。なぜって、ゆっちゃんの幼稚園入園により、土曜保育がなくなることで、私は毎週末「3歳+0歳の二人育児×ワンオペ生活」が始まるから……。さらに3月生まれならではの保活苦労も!!あぁ~……(白目)

 毎週末「今週はどこへ連れて行こうかな」と一人で考え、実行することへのしんどさを思うと、憂鬱でため息が出る。0歳児の子育てで超絶睡眠不足になったとき、私が体調を崩したとき、誰が面倒を見てくれるんだろうか。私が土日イベントやセミナーで仕事という日もある。子育てにおいてこんなにも頼れる人がいないことが心細いことだとは知らなかった

 だがしかし、世も捨てたものではない。