シッターという名の「疑似親戚」をつくろうと考えた

 3年前のゆっちゃん誕生の年にはなかった産後ケアや保育施設の充実が目を見張るよう。車で通える圏内に産後ケア施設が複数でき、限界と思ったら赤ちゃんを丸1日預かってくれて、温かいごはんとジェットバスにまで入れるような夢のようなサービスが受けられることを知った(感涙!)。ただ、こういう施設を利用しようにも「そのとき、ゆっちゃんはどうするの?」問題がある。そうなのだ。身も心も休むためには共働き夫婦二人ではどうにもならないのだ。第2子妊娠初期からこの問題に気づいていた私は、自分と自分のメンタルが一番に子どもたちに及ぶ事態を考え、早期に対策を講じねばならないと思った

 その策とは、ずばり「第三者の介入」である。

 ばぁばという最強リソースがいれば、それでいいのだけれど、わが家にその選択肢はない。精神的には心強い味方である妹たちも、それぞれ乳幼児やきょうだいの子育て中で、本当に困ったときでなければ頼れない(特に一番つらいノロウイルスなどの感染症のときは、互いに頼れない……)。つまり、わが家の場合、本当の意味で「第三者(他人)」の助けが必要なのである。

 週末に下の子を預ける場合のめどをつけつつ、ゆっちゃんの対策について考えあぐねた結果、不定期利用していたシッターを定期に切り替えることにした。3歳ともなると、自我もあるし、人に気も使える。毎度「初めまして」の人だと本人が気疲れしてしまい、シッターそのものを嫌いになってしまうリスクが高かった。そこで、シッターという名の疑似親戚をつくろうと考えた。目指すは「大好きな親戚のお姉ちゃん」である。

 幸い候補のシッターさんは見つかったものの、目標だった「親戚のお姉ちゃん」化を果たすまで3カ月はかかっただろうか(遠い目)。

 定期でお願いしたのは日曜日の午前中。最初はゆっちゃんが「シッターさんが来る=ママがいなくなる」の方程式を嫌がったため、シッターさんに来てもらっている間、在宅で仕事をしたり、シッターさん含めて3人で遊んだりした(諭吉が~!と心で泣きながら)。

シッターさんと3人で家で過ごす「慣らしシッター」中の1枚
シッターさんと3人で家で過ごす「慣らしシッター」中の1枚