みんなの意見を聞く、部下に教えを乞うことを恥じない

――ご自身のマネジメントスタイルについて教えてください。

襟川 基本的にはトップダウンでこれをやって、というのではなく、今期はこのような形でこういう風にしようと思うけれど、どう思う?と管理職に意見を聞き、それをもとに判断をくだすようにしています。また、部下に教えを乞うことを恥じないで、わからないことはまず聞きます。それと、「ありがとう」と「ごめん」は必ず口に出すようにしていますね。

 人を育てることは難しいですけど、やりがいを感じています。男性でも女性でも自信がない子に自信を持たせたり、責任を持つことに対して恐れをなしている子に覚悟を決める勇気を持てるよう後押ししたり、ちょっと手を添えるだけでグンと伸びる子がいるので面白いですね。

能力があるのに、時短だからプロデューサーにならないなんてもったいない

襟川 いまは働き方改革でそもそも残業自体が少なくなっていますし、女性が社会で働くこと自体が当たり前の時代です。ですので出産して時短勤務で戻ってきたときに、誇りをもって働いて欲しいと思います。時短勤務で働くことに対して申し訳ないと罪悪感をおぼえる方もいますが、限られた時間の中で効率をあげて仕事をして、時間になったらスパッと帰ってもらって全然構わない。何も問題ではないんです。

 私がブランド長になったときに、時短勤務でもプロデューサーやディレクターとして活躍する女性が必要だ、とまず思いました。能力があるけれど、時短だからとプロデューサーやディレクターにならないなんてもったいない。ただしそのためには周りの理解とサポートが必要です。自分が時短勤務であること、自分がいないときにどうすべきかなど、プロジェクトメンバーと最初にきちんと話して、周囲がフォローする体制を作れば可能だと思います。ルビーパーティーブランドでは、いまは時短勤務のプロデューサーが2人、ディレクターが1人います。