新型コロナが日本のパパたちの生き方を変えつつある。仕事と家庭を両立していたパパたちの中には、人生をより充実させるべく大きな決断をした人もいる。仕事一筋だったパパたちの中には、コロナをきっかけに自分の人生を見つめ直し、家庭に目を向け始めた人も。本連載では、そんなパパたちを紹介する。

今回紹介するのは、ママ・パパ向けの情報発信サービス会社で新規事業開発に携わる、奥村祥成さん。第1子誕生後、育休を取得中にコロナ下となり、転職とともに故郷・和歌山へのUターン移住を決断した奥村さん。社会、そして生活環境が変わる中で、どのような心境の変化があったのだろうか。

■登場人物:奥村祥成(よしなり)さん 31歳
WEBメディア関連

■家族構成:妻 映像関係 個人事業主 29歳
長男(1歳)

強制リモートが後押しした地方移住

 美術品の売買を仲介するウェブサイトの運営会社に勤務していた奥村さんは、第1子が誕生した2019年秋に1年間の育休を会社に申請しました。個人事業主をしている妻を支えたいという思いからでした。そんな育休の期間に、新型コロナの感染が拡大しました。

変わったポイント【1】
夫婦で興味を持っていた地方移住を本格的に考えるように

「コロナで社会の変化を感じ、今、アクションを起こさないといけないと思った」(奥村さん)
「コロナで社会の変化を感じ、今、アクションを起こさないといけないと思った」(奥村さん)

 「東京で暮らしていた家は1LDK。子どもがハイハイを始めて室内を動き回るようになり、手狭に感じるようになっていました。また、妻とはもともと、『自然が多い場所で子どもを育てたい』と話してきたこともあり、『地方に移りたい』と真剣に考えるようになりました」

 友人たちがリモートで当たり前に働くようになった姿も、奥村さんのそんな考えを後押ししました。