出産後に職場復帰したママたちから「思い切り働けない」「仕事も育児も中途半端」という悩みが聞かれることがあります。産後2カ月で復帰し、1歳の子を育てながら意欲的に仕事を続けている高橋真麻さんは、そんなジレンマにどう向き合ってきたのでしょうか。最終回は、出産後に貫いてきた仕事への姿勢や、大切にしているポリシーなどについて聞きました。

復帰直後は「瞬発力が落ちた」と感じた

 皆さん、こんにちは。高橋真麻です。

 あっという間に今年も前半が過ぎました。わが家では娘が保育園に通うリズムができ、おかげで私と夫は、より仕事に集中できるようになりました。

 よく、「忙しい中で子育てと仕事のバランスはどうしていますか?」と聞かれるのですが、「本当は今の倍ぐらい働きたい」と思っています。もう少し働ける、仕事量がちょっと足りていない、というのが正直な気持ちです。

 復帰直後には、情報番組でコメントを求められたときや、バラエティー番組でリアクションが必要なときに、「ちょっと瞬発力が落ちたな」と思うことがありました。

 でも、私は「等身大」をモットーにしているので、自分をよく見せたり、能力以上に見せたりしようとは思いません。番組でコメントを求められても、自分に知識のないことは「分かりません」と素直に答えて、有識者の方の意見を聞くようにしています。

 何かのニュースに対して感想を求められる場面でも、使い慣れていない言葉をどこかから引用することはせず、「自分の言葉で答える」ことを意識しています。

 自宅に帰って出演番組の録画を見直すと、「言葉遣いが稚拙だったかな」「ちょっと内容が薄かったな」と思うときもありますが、周囲の人からは「素直な意見でよかった」「視聴者を代弁した意見だった」と言ってもらえることも。もちろん全員に認めてもらえているわけではないですし、賛否両論はあって当然です。だからこそ、自分の言葉で語れない、背伸びした内容のことを言って批判されたら、もっと悲しいと思うのです。