子どもの「ママ、好き」で家事・育児バランスが変化

花田 最近、私と妻で育児の感覚に違いを感じます。例えば、子どもが遊んでほしいと泣いているときに妻は、私が対応するまでの時間が長いとか、転んだときに助けるまでの時間が長いということが気になっているように感じます。結果として妻のほうが反応が早く、対応にかける時間も長くなってしまっています。妻の育児レベルが上がったからこそとは思うのですが。

高橋 私はとにかく娘を泣かせないように細心の注意を払っていました。わが家では子どもを泣きやませるのは、妻のほうが圧倒的にうまかったからです。小学生になった今は、さらにママ好きが顕著になり、機嫌を悪くしたときは妻でないとなだめられないことが増えました。

 例えば、私が勉強を見ているときに間違いを指摘すると、娘はすぐ泣いてしまいます。そこでできるだけ泣かせないように気を付けて接していると、逆に妻から指摘されます。「小学生なのだからそんなに甘やかさないでほしい。泣かせてもいい」と。

花田 わが家も今まさに「ママが好き、パパはイヤ」という段階に入ってきました。娘が妻のほうへばかり行くので妻が疲れてしまうのです。「あなたも疲れるくらい好かれるといいね」と言われています。

花田さんと長女
花田さんと長女

―― 育児の負担はママのほうが多いですか?

花田 まだ明確に差があるほどではなくて、6対4で少し妻が多いくらいです。

高橋 わが家も子どもが2~3歳くらいまでは、育児の分担は半々だったのですが、幼児期以降に娘の「ママ好き」が強くなっていって、妻でないと済まない場面が多くなっていきました。服選びのセンスや髪をかわいく編み込むといった女の子特有のこだわりにおいては、やはり私ではかなわない。徐々に妻が担う育児が増えてきて、今はピアノの練習や勉強を見るのも「ママがいい」と主張します。

 妻の育児量が多い分、私は家事を多めに担うようにしています。夫婦共にリモートワークの日は、妻が日中、仕事に集中できるように、昼食の準備と片付けも私がしています。朝も娘の登校準備は妻が手伝い、私は朝食の担当です。

―― 子どもの成長に伴って担当が変わっていくのですね。

高橋 意識はしていないのですが、家族にとって快適な方法を考えていたら変化していきました。