子どもと向き合う時間が増えたことで育児の「型」をマスター

育休取ったらこうなった1
1日の子育ての「型」を体得した

 2回目の育休を取得する前には、小原さんはフルタイムで働き、妻は育休を取得している時期がありました。「その頃から週末には積極的に子どもの面倒を見ようと努力していたんですが、思い通りにならず大変なことがたくさんありました」

 例えば赤ちゃんは言葉でコミュニケーションできないので、泣いていても理由は分かりません。「僕が子どもの面倒を見ていた時、泣きやんでもらうために考えつく限りのことをしてもダメなことがありました。妻に助けを求めても、『(自分で)考えてみて!』と返されてしまって、これは難題でしたね。こういうことを日常的に普通にやっているママたちはすごいなと思っていました」

 そんな小原さんですが、海外でじっくり2カ月間娘に関わったことで「子育てにおける1日の『型』のようなものが身に付いて、だいぶ物事に対処しやすくなりました」と言います。「以前は育児に関わっているのは主に週末だったんですが、育休中は子どもの面倒を見る時間がずっと長くなります。妻が語学学校に行っている間は、僕が娘と2人きり。海外生活なので、周囲に頼れる人もいません。ご飯を食べさせたり、寝かしつけをしたり、育児全般について僕が主体的に取り組む必要がありました。その結果、子育てに必要な段取りを理解して素早くできるようになったり、予想外の事態に落ち着いて対応できたりなど、ある種の『型』が分かってきたんです

 育児スキルと併せて、1日の生活を回すための家事スキルもアップしたといいます。「ホテルではなくコンドミニアムで過ごしたので、日本で生活している時と同じように掃除、洗濯、食事の支度などは自分たちでしていました。そのため、日本に帰っても家事・育児の『型』をそのまま生かすことができてよかったです」