1日5分でも、感謝する習慣を持つ

 夫はアスリートなので、食事を作るとなると栄養バランスを考え、メニューも工夫しなければならないからです。私だけなら子どもと一緒の食事でも大丈夫。その意味では、子どもと二人の日も悪くないと感じています。

 夫も家にいるときは子どもをお風呂に入れたり、寝かしつけたり……。結婚する前に「お風呂を自分で洗ったことある?」と聞いたら無言だったので、あまり家事に関しては期待していなかったんですが(笑)、私の手が回らないのを見て、最近は洗濯ものもたたむようになりました。

 母も自分の仕事がない日は家に来てくれます。1時間でも来てもらえると、子どものことを気にせず料理したり、原稿のチェックをしたりと、自分のことが一気に進みます。大変なときに、素直に周囲を頼れるようになったことは、自分の中での大きな変化です。

 最近、気づいたのは「感謝が欠けると、自分がイライラする」ということ。何だか今日はいらだちやすいな、と思う日は「自分ばっかりが大変」と視野が狭くなっているんです。

 そんなときは深呼吸して、「いろいろ忙しくて大変かもしれないけど、子どもが生まれて、住む家があって、食べるものがあるんだから、いいじゃない」と。1日の終わり、寝る前の5分間でも「感謝するクセ」を意識的につけると、実際の行動も変わっていく気がします。

 私も要領が悪かったり、手抜きができなかったりしますが、たぶん、真面目な人ほど子育てを頑張りすぎて、自分を追い込んで疲れてしまう。でも、子育ての先は長いですから、息切れしないように周囲を上手に頼っていきたいですね。そして、助けてもらったら「ありがとう」を忘れずに。

 きっと、ママがハッピーなら子どもも家族もハッピー。これからも笑顔と感謝を忘れずに、子育てを楽しんでいきたいです。

構成/三浦香代子 写真/洞澤佐智子 ヘアメイク/KITA