アイデアを話すことで新たな気付き

 私も「未来をどうしたいか」を考えていたら、「以前から取り組んでいたアートの仕事に、もっと本格的に携わりたい」という思いが湧き上がってきました。個展も開きたいし、ゼロから何かをつくりあげる仕事をしてみたい。アイデアはいろいろと温めているのですが、ただやっぱり時間がなくて……。

 そんなことを友人と話していたら、彼女から「部屋に飾る絵を描いて」と頼まれたんです。私はつい、絵というと二科展に出展するような大きな作品をイメージしていたのですが、「ドローイング(線画)でいいよ。この前もドローイングの作品を買ったの」と言って友人が見せてくれた絵は、黒一色のボールペンですーっと伸びやかに描かれた花の絵でした。「あ、枠に縛られなくていいんだ!」と、びっくり。

 私はあまり自分の夢を人には話せなかったんです。笑われたら恥ずかしいし、反対されたら弱気になってしまうから。でも、今回のことで「アイデアを自分の頭から出して、人に話してみると、世界が広がる」と分かりました。アイデアを話すことだけなら、まとまった時間がなくてもできるし、人に話しているうちに「自分は〇〇が好きなんだ」と考えも整理できます。

 きっとこれからは働く場所は会社だけではないし、副業する人も増えていくと思います。子どもが小さいうちは思い切って動きにくいけれど、働き方の選択肢は増えていくはず。だから「いつかこれがやりたい」という思いは忘れずに、機会があれば人に提案してみてもいいと思います。

 私もチャレンジとアップデートを重ねて、新しい時代の波に乗り遅れないようにしたいです。

押切もえさん画像

構成/三浦香代子 写真/洞澤佐智子 ヘアメイク/KITA