男性上司の理不尽な態度が、わが子がわがままを言う姿と重なって、「ああ、もう仕方がないな」と諦められるそうなんです。

 親が子どもに育てられることって本当にあるんだなと、日々感じています。うちの子はまだ2歳前で、今後どんなふうに育っていくのか分かりませんが、私も子どもとのコミュニケーションで学んだことを、これからの仕事や人間関係に生かしていけたらいいなと思います

 子どもがもう少し大きくなったら、「努力する楽しさ」も教えたいと思っています。と言いつつ、私自身は子どもの頃、大の努力嫌いでした。中学校の卒業時、ある先生に色紙を書いてもらったのですが、そこに「実力の差は小さい。しかし、努力の差は大きい」と書かれたほど。耳が痛かったです……。

華やかに見える職業こそ努力に支えられている

 私はずっと、「臆病、諦めが早い、人見知り」という性格でした。自分が好きなことにはパッと飛び付くのに、地道な努力や根気が必要なことは苦手で。でも、20代前半のときにモデル事務所が倒産して仕事がなくなり、工場で日雇いアルバイトをしながらモデルの夢を追いかけていたときに、「努力しないと未来が開けない」と痛感したんです。そこから自分で事務所を探しだし、ポージングや着こなしを研究したり、自分らしいメイクやヘアスタイルを試したりしました。

 私はモデルとしては背が高いほうではなく、いわゆる美人顔ではありません。読者モデル出身だったので、「正真正銘のモデル」と比べると、キャリアも雲泥の差。でも、そのコンプレックスを個性にしようと頑張るうちに、その先には喜びや達成感があることを知り、努力が好きになりました。努力しても結果が出ないときは「やり方が間違っているんだな」と、トライ&エラーを繰り返すことも覚えました

 一方、夫は私とは違い、小さい頃から努力を重ねてきた人。小学校のときに野球を始め、プロ野球選手になってからも、ひたすら練習、練習の毎日を送っているので、努力や鍛錬の大切さは身に染みているように思います。

 人から「野球選手とモデルなんて、華やかカップルだね。子どもにも華やかな世界に進んでほしい?」と聞かれることもありますが、実はモデルも野球選手も地道な努力によって支えられている職業なんです。私は子どもがどんな世界に進んでも応援したいし、そのためにもまず「努力する楽しさ」を知ってほしいと思っています。