モデル、タレント、小説家としての顔も持つ押切もえさん。プライベートでは2016年に結婚、2018年に男児を出産し、新たに「母」という一面が加わりました。「母になっても自分を表現することは、どんどん続けていきたい」という押切さんに、子ども時代の思い出や、現在の心境について語ってもらいます。

母がこぐ自転車に乗り、弟と毎日保育園へ

 2018年に生まれた息子は1歳5カ月になりました。赤ちゃんの頃からよく蹴る子でしたが、最近は歩き回り、家具によじ登ることもあって、ますます目が離せなくなってきました。「子育ては大変だよ」と聞いていましたが、「こんなに大変だったとは!」と実感する毎日です。

 自分に子どもが生まれてみて、改めて思い出すのは私の母の姿です。母は、私と2歳下の弟を、働きながら育ててくれました。

 母はもともと化粧品会社の美容部員として働いていましたが、私を妊娠したときに退職。その頃は、妊娠したら仕事を辞めるのが一般的で、母の職場でも「育休を取って復帰する」という選択肢はなかったそうです。その後の数年間は専業主婦として過ごしましたが、私が4歳、弟が2歳のときに保険会社の外交員として、再度働き始めました。

 再度働き始めたきっかけは「私と弟にかわいい洋服を着せたかったから」だそうです。私のファッション好きは母から受け継いだものなんです。

 当時は働くお母さんが少なく、保育園も今よりは少なかったと思います。母は電動アシスト機能も付いていない自転車の前後に私と弟を乗せ、一駅離れた保育園まで毎日送り迎えをしてくれました。雨の日は3人ともレインコートを着て、ずぶぬれで。

 ある日、自転車に乗っていたとき3人で一斉に転んだことがあるんです。危ないですよね。私も今、息子を載せて自転車に乗ることがあるので、安全には十分に気を付けています。

 そんな思い出もありますが、毎朝、白いシャツをパリッと着こなして出ていく母は、とてもカッコよかった。母は休日出勤もしていたので、そんな日は一緒に会社について行って、邪魔にならないようなところで弟と遊んでいました。

出産し、母のありがたみを再確認したという押切もえさん