食育は=食事の楽しさを教えること

 上の子は今、年中です。何か悪いことをしたときなどに「ダメ」と注意しても、きちんとその理由を話さないと納得しないようになりましたね。子どもも、大人と対等に扱わないといけないなと思います。

 子どもたちは食べ物の好き嫌いが結構あります。「食べさせなくちゃ」と思いつめていた時期もありましたが、今は残しても無理強いしません。食事をつらい時間にしないことが大切かなと。

 司会を務めていたテレビ番組『すくすく子育て』で、「食育とは、食事が楽しい時間だと教えること」を教えてもらいました。

 とはいえ、好き嫌いが多いと栄養面が気になります。あれこれ工夫して、子どもが食べられる料理を作れたらいいんですが、どうやら私は今はまだあまり料理が得意ではないと気づきました(笑)。だから、手間をかけずに栄養が取れるスープが大活躍です。

 特に次女はスープが大好き。冷蔵庫の残り野菜を入れて煮込んだスープは、ぺろりと食べてくれます。長女はハーブ系などが一切ダメなので、いつも安定の味に仕上げます。多めに作って、翌朝はそこに卵を落としたりして、変化をつけます。

 保育園から帰ってきて、お腹が空いている子どもを待たせてご飯の支度をするのは時間との戦いですが、子どもの好きなものができ次第食卓に出すなどして、あまり形にこだわらないようになりました。「楽しくて栄養が取れていればそれでいいか」と思うようになりました(笑)。

 キャンプで釣った魚や、農業体験で収穫した野菜は驚くほど食べてくれます。普段は手を伸ばさないオクラもモリモリ食べてくれてビックリ。

 無理強いして食べさせるのではなく、楽しい体験の中で、自然に食材のおいしさに気づいてくれるのが理想的だなと思います。

野菜のスープが大活躍(写真提供/優木さん)
野菜のスープが大活躍(写真提供/優木さん)

取材・文/中島夕子 撮影/稲垣純也