子どもの習い事として人気があり、初めての習い事として選ばれることも多いスポーツ「水泳」。「今まさに習わせている」「これから習わせたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。この連載では、水泳を通じて子どもの生きる力を伸ばすコツや、効果的な親の関わり方などについて、数多くのマンツーマンレッスンを手がけるプロの水泳指導者である菅原優さんに聞きます。

水泳で身に付くのは体力だけではない

 「幼少期に取り組む運動として、水泳は最適のスポーツです。泳げるようになるだけでなく、さまざまなメリットがあります」。そう話すのは、水泳の個人レッスンを展開するSwimmy代表の菅原優さん。中学から大学まで競泳選手として活躍し、中学・高校の保健体育教員免許も取得している菅原さんは、共働きで4歳の女の子を育てているDUAL世代パパでもあります。

 「僕は3歳から水泳を習い始めましたが、当時は『やりたくない』という気持ちが強くて、1時間ずっと更衣室に閉じこもっていたこともあります。レッスン帰りにチョコレートのパンを買ってもらえることが唯一の楽しみで(笑)、当時は水泳好きな子ではありませんでした」

 そんな菅原さんが水泳を「楽しい」と感じるようになったのは、小学2年生の夏休み。「初めて25mを泳ぐことができて、『もっと泳ぎたい!』と思ったんです。これがきっかけで、それまで通っていたスイミングスクールから選手コースもある本格的なスクールに移ることにしました。中学・高校時代は週6日、1日2~3時間の練習をして、全中(全国中学校体育大会)やインターハイ、国体に出場し、大学時代まで競泳を続けました」

 現在は水泳コーチとして個人レッスンをする傍ら、スポーツ庁「Sport in Lifeプロジェクト」やクラウドファンディングで、発達障害のある子ども向けの水泳教室を開催するといった新たな取り組みも展開している菅原さん。2022年全国公開の映画の水泳指導も担当。さらには、俳優として映画やNHK大河ドラマにも出演したり、NPO法人スーパーダディ協会のメンバーとして仕事と育児の両立を目指す父親に向けた発信を行ったりと、幅広いフィールドで活躍しています。

 自らの歩みを振り返り、また水泳指導者として数多くの子どもたちに接してきた12年間の経験を通じて、菅原さんはこう言います。「水泳で身に付くのは体力だけではありません。水泳は、自分で考える力や主体的に行動する力といった『生きる力』を養えるスポーツだと感じています

 この連載では、「子どもの生きる力を育む」という視点から「水泳教育」を広げたいと考えている菅原さんからのアドバイスをお届けします。1回目の今回は、幼少期から水泳に取り組むことのメリットを詳しく見ていきます。

 子どもに水泳を習わせると、親は「何ができるようになったのか」という結果に目が向きがち。ですが、菅原さんは言います。「幼少期の水泳レッスンでは結果がすぐに出るとは限りません。しかし、水中で体を動かすだけでも、これから述べるようなさまざまなメリットがあります」。親がこうしたメリットを認識しておくと、子どもが水泳を習い始めてからも余裕を持って見守ることができそうです。

水泳の個人レッスンを展開するSwimmy代表の菅原優さん
水泳の個人レッスンを展開するSwimmy代表の菅原優さん

次ページから読める内容

  • 5歳ごろまでの運動体験が大事な理由
  • 水泳で全身を動かしておくと他のスポーツでも有利に?
  • 水泳を習うことのメリットとデメリット
  • 子どものスイミング 始めるならいつがベスト?

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