「しり込み」の背景にある問題を解決しよう

 小さな棚の中がゴチャゴチャになっていたら、そこを片づけようと考えますね。その棚がゴチャゴチャになっていることには、おそらく、家の中全体の収納量、生活動線などが関わっていると考えられます。ものの置き場所が本当にそこでいいのか、などの見直しも必要になります。しかし、多くの人は、目の前の棚を片づけただけで終わりにしてしまう。本当は、1つの棚だけの問題ではなく、家全体の収納を見ることが必要なのに、それを避けたために、棚は再び乱れてしまうでしょう。

 仕事のチャンスについてどう考えるかも同じです。しり込みする理由のナンバーワンは家事と育児だと思います。自分がチャレンジしたら、家庭内がうまく回らないのではと思ってしまうのは、家事や育児の分担に偏りがあるのかもしれないし、子育てはこうあるべきという思い込みがあるのかもしれない。でも、自分がチャレンジするためにそういった家庭内の問題に立ち向かうのは面倒だし、怖いですよね。問題を大きくしたくないから、あえて、しり込みを選択しているのかもしれませんね。それではいつまでも状況は変わりません。

 でも、子育てや家事をするのはあなただけではありませんよね。パートナーはもちろん、保育士さん、シッターさん、祖父母、友達にも大いに甘えていいのではないでしょうか。それに、子どもはどんどん育っていきます。お母さんが困っていたら、子どもだって協力してくれるでしょう。

 まずは、視野を広げて、自分の人生を俯瞰して見るクセをつけましょう。自分の行きたい道は見えますか? 自分の人生がどうありたいか、つまり「Being」がはっきりしていれば、セルフブランディングにも迷いはなくなります。そこからやりたいこと、「Doing」を考えていけばよいのです。仕事で選択を迫られたときにも「Being」という判断基準があれば、迷うことはなくなります。「いつもしり込み」ということはなくなるでしょう。ぜひ、自分のなりたい「Being」を見つけてください。

 次回はミッションを持つことの大切さについてお話しします。

取材・文/福本千秋(日経DUAL編集部) 撮影/花井智子