管理職を迷ったら、メリットとデメリットを考えてみよう

 読者の皆さんは、そろそろ管理職を打診される年代の方が多いと思います。そこでしり込みしそうになったら、管理職になることのメリットとデメリットを考えてみてください。デメリットばかり見ていませんか? 確かに短期的にはデメリットが多いと感じるかもしれません。でも、長期的にはさまざまなメリットを得られると思います。

 どんなメリットがあるでしょうか? 私の場合は、仕事への充実感が大きくなりました。立場が変わることによって、自分の可能性も広がりました。これまでやっていた仕事よりも大きなスケールで仕事を動かせるようになるからです。立場的に多くの人に関わるようになったことで、視野が広がり、いろいろな視点を持てるようになりました。裁量権があるので、仕事を通して、自分の働く意義を実現しやすくなります。社会的に貢献している感覚も、より強く得られるようになります。半面、責任は重く、大変なこともたくさんあります。でもその責任の重さと同じくらい、こうしたさまざまなメリットを享受できます。

 人によっては大きな仕事を動かすことは責任が重くて嫌だと思うかもしれませんね。もちろん、昇進しなくても人は成長できますし、仕事の面白さを追求することはできます。ある分野のスペシャリストになることも、これからの社会を生き抜く道の1つといえるでしょう。

 ただ、チャンスがあったときに、これまでの上司のやり方を見て「私には無理」とは思わないでほしいのです。あなたは、あなたらしいマネジメントをすればいい。それが次世代のワーママの道をつくります。それは子どもの未来にもつながっていく。だから、もしもチャンスが来たら、やっぱりチャレンジしてほしいなと思います。

構成/福本千秋(日経DUAL編集部) 撮影/花井智子