家族は応援団。どんな姿を見せたいかイメージしたら前進できる

 共働きは必然的に子どもと過ごす時間が短くなります。でも、子どもは親が心配するほど我慢していないと思っていいかもしれません。朝と夜に顔をしっかり見て「かわいいね。大好きだよ」と向き合えば気持ちは伝わります。親が自分のミッションを持ってそれに突き進んでいる姿を見せたり、やりがいを感じたりしながら、やりたい仕事をしている話も聞かせてあげてください。私の場合は、ポジティブなこともネガティブなことも話します。テレワークの日はリビングでウェブ会議をすることもあるので「ママ大変そうだね」と言われることもあります。こうした姿を見せることで、「ママは私たちのお世話をしてくれるだけでなく、いろいろな顔を持っているのだ」ということも分かってきます。子どもは働くとはどういうことか理解していくでしょう。

 先日、とても忙しい日が続いていた時期、疲れた様子の私に子どもたちが「大丈夫? 頑張って」と心配し、励ましてくれました。夫は言葉には出しませんが「ここが凝っている」と言うとマッサージしてくれました。共働き家族は、互いが互いの応援団だと実感する瞬間でした。

 30代~40代前半は子育てが大変な時期と、ビジネスパーソンとしてのキャリアアップの時期が重なります。目の前のチャンスにしり込みしそうになったら、自分のミッションを思い出し、応援団にどんな姿を見せたいか、具体的にどんな応援をしてもらいたいかイメージしてみましょう。きっと自信を持って突き進めるはずです。

取材・文/福本千秋(日経DUAL編集部) 撮影/花井智子