「モンテッソーリ 久我山こどもの家」の教師である石田登喜恵さんに、3~6歳児を持つ親に向けて、家庭で実践できるモンテッソーリ教育のエッセンスを教えてもらう本連載。最終回はなかなか自分から動けない子どもへの対応について聞きました。

【1回目】モンテッソーリ教育 3~6歳は本物の自然体験を豊かに
【2回目】家庭モンテッソーリ教育 「1人でできた」の工夫を
【3回目】保育園ではできるのに「ママやって」 甘えさせていい?
【4回目】「子に良いことは全部しなければ」と頑張る必要はない ←今回はココ

「自発的に動かない」の理由は2通り。対応はそれぞれ違う

日経xwoman DUAL(以下、略)―― モンテッソーリ教育は子ども自身の「やりたい気持ち」を大事にしていますが、実際にはあまり自発的に動こうとしない子もいると思います。「何をしたらいいかな」と大人の指示を待っていたり、みんなが活動に取り組むのを遠目で眺めていたり。こういった子どもには、どう対応すればよいのでしょうか?

石田登喜恵さん(以下、石田) 確かに、積極的に「やりたい!」とどんどん意思を表現していく子もいますし、あまり自分を出さず、なかなか動かない子もいます。ただ、自分から動こうとしない子が、必ずしも「自発性がない」わけではありません。もしかしたら、心の中では「やりたい」思いがあるけれど、それを言葉や行動にすることが苦手なだけかもしれません。まずは大人が子ども一人ひとりの個性や性格をよく観察してみましょう。「言葉には出さないけれど、チラチラ見ているし、気になっているのかもしれない」と思ったら、「少しだけやってみる?」と大人が言葉にしてあげるといいですね。

 やりたい思いがあまり見えず、指示を待つことが多い場合は、より注意深く見守るといいかもしれません。これまで大人が指示ばかりしていなかったか、まずは振り返ってみてください。子どもは指示を受けるのに慣れてしまうと「指示通りに動くこと」ばかり学んでしまいます。そうすると、やりたい気持ちを持ったり、自分で考えて、動いたりすることが少なくなります。つまり自発的に考えるより、常に指示を待つ状態になってしまいます。

 もし、思い当たる節があったら、まずは「待ってあげること」を意識しましょう。お子さんが指示を待つ様子を見せても、すぐには口を出さないようにします。子どもをよく観察し、どうしたいのか子どもが自分で見つけるまでじっくり待ってあげてください。

―― 同じ「自発的に動かない」でも、その子の性格によるものだったり、指示待ちの癖がついてしまっていたりと、深い部分は一人ひとり違うのですね。

石田 残念ながら誰にでも効く特効薬のような対応はないので、子どもをじっくり観察しながら、模索していく必要がありますね。

次ページから読める内容

  • バーチャルではないリアルな体験が好奇心の種に
  • 「子どものために」ではなく、世界は楽しいと感じることが大切
  • 子育てに悩んだら「どう育ってほしいか」に立ち返る

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