「モンテッソーリ 久我山こどもの家」の教師である石田登喜恵さんに、3~6歳児を持つ親に向けて、家庭で実践できるモンテッソーリ教育のエッセンスを教えてもらう本連載。今回は、自宅でできる「モンテッソーリ教育」について聞きました。

【1回目】モンテッソーリ教育 3~6歳は本物の自然体験を豊かに
【2回目】家庭モンテッソーリ教育 「1人でできた」の工夫を ←今回はココ

子どもに合った道具を用意し「お仕事」の環境を整える

日経xwoman DUAL(以下、略) モンテッソーリ教育を家庭でも実践する場合、具体的にどんなことをすればよいでしょうか。

石田登喜恵さん(以下、石田) モンテッソーリ教育の環境では子どもが自分でやりたいと選んだ活動を「お仕事」と呼びます。お仕事は「日常生活」「感覚」「数」「言語」の4分野に「文化」が含まれています。その中でも家庭で身近にあるものは日常生活でしょう。

 日常生活の内容は名前からイメージする通り、食事や身支度、掃除や片付けなど、普段の生活に関わることです。そしてご家庭では子どもが1人でできるように、大人が環境を整えることが大切です。

―― 「環境を整える」とは道具をそろえるといったことでしょうか。

石田 そうですね。それも必ず、子どもの手のサイズに合ったものを用意します。「ジャガイモを洗う」という一見簡単そうな作業であっても、ボウルやザルが大き過ぎたり、作業台が子どもの背丈に比べて高過ぎたりしたら、落としたり、こぼしたりしてしまいます。

 できないことから始めるのではなく、子どもの「できた!」を1つでも多く経験させてあげるのが大事です。子どもが「自分でできた」と思えるように、使いやすい道具や作業しやすい高さなどを、子どもを通して考え、準備してください。

 いきなり色々準備しなくても、まずは子どもの手に合った小さな雑巾を用意してみてください。子どもにとって大きい雑巾は絞りづらいのですが、小さければ上手に絞れます。リビングなどに、床用・テーブル用と2枚の雑巾をセットしておけば、子どもが自分でさっと掃除することができます。もうそれだけで、立派な日常生活のお仕事です。

 自分が自由に使える雑巾があれば、「もし何かをこぼしてしまったときも拭けば大丈夫、キレイになるんだ」と失敗経験を「できた!」に変えることができます。ここが汚れているから拭いてみようという興味にもつながります。小さな雑巾や小さなほうきを子どもの手に届くところにセットしておくといいですね。

次ページから読める内容

  • お手本をゆっくり、ゆっくり見せる
  • 結果ではなく子どもが成長するためのプロセスを大切にする
  • 服や靴は脱ぎ着がしやすいものを選び、「できた」の機会を増やす

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