ハグや抱っこなど非言語コミュニケーションも大事にする

 「子どもとのコミュニケーションは、幼ければ幼いほど身体的コミュニケーション中心になります。子育てをしていて思うのが、大人になるにつれて、言語コミュニケーションは得意になるけれど、非言語コミュニケーションは忘れていってしまっているなということです。子どもが言語外で発しているものをキャッチする能力は、子どもと過ごす時間が短いと磨かれづらいし、僕自身に足りていないものだと感じます。家にいられる時間は短いので、いる時間はなるべく子どもたちと向き合って、ハグや抱っこなどの身体的コミュニケーションを積極的にしています」

 「例えば、子どもがなかなか朝起きず、起きても機嫌が悪いことがあるんですが、そんなときには次の日はどうやったらもう少しうまく子どもを起こせるかを考えます。ただ『起きて!』と言って起こそうとすると嫌がりますよね。なので、まず起こそうとはしません」

 起こそうとしないで起こすとは、どういうことでしょうか?

 「子どもが寝てる横に行って『ねぇねぇ、話さない?』と話しかけてみるんです。すると寝ぼけながらも『何だろう? 』と思って、スムーズに起きてくれるなと気づきました。子育てに絶対的な解はなくて、何がその子にフィットするのかを試し続けるものだなと日々気づかされます」