税理士をしながら大学の非常勤講師をしている田村麻美さん。最近は地域活性化の話し合いの場にも呼ばれています。活動の場を広げている裏には出会いをビジネスにつなげる重要なキーワードと、飲みの場を人脈づくりに生かしているという、なんとも昭和的な戦略がありました。田村麻美流の「飲みニケーション」活用術を聞いてみましょう。

飲み会で築いた人脈が大学講師の仕事に役に立った

 こんにちは。税理士の田村麻美です。お酒が強いわけではないのですが、私は飲むのが好きで、子育て中の今もときどき飲みに行っています。私の場合はただ飲むだけでなく、飲み会を仕事に生かすことができているため一挙両得の面もあります

 例えば、ビジネススクールで培った人脈は今の私にとって大きな財産になっていますが、これは、ゼミの教授が飲み会好きだったおかげでしょう。教授はゼミのあとに毎週飲み会を開き、「卒業生もいつでもウエルカムだよ」と言って迎えてくれるので、そんな言葉に甘えて、卒業後もときどき参加しています。

 ビジネススクールの仲間は大企業に勤務している会社員が大半です。ゼミを離れたら、税理士の私と彼らの接点はほとんどありません。実際、卒業後の飲み会でも、ゼミの同期に会うときは「会社で今どんなことをしているの?」といった素朴な疑問を投げかける程度。仕事に直結するような話題はほぼないといっていい関係でした。ところが、今はそこから発展して、仕事上でのつながりが構築されてきています。ビジネススクールの飲み会で出会った仲間にゲストスピーカーとして、私が講師を務めるゼミに来てもらっているのです。

 彼らは、一口に大企業といってもいろいろな業界で働いています。卒業後、ビジネスパーソンを目指す学生たちにとっても業界の最先端で働く彼らの話を聞くことはとても有益で、ゼミを充実させることに役立っています。

 最近は足立区の再開発のお手伝いもしているのですが、それも、飲み会で知り合った地元商店街や、役所の方の声がけからです。

夜、留守にするときは夫の家事・育児に口をはさまない

 夜、外出するときは、夫に家事・育児を任せることになると思うのですが、わが家の場合、保育園へのお迎えから夕食にお風呂、寝かしつけまですべて夫にしてもらっています。夫よ、心からありがとう。

 夫の家事・育児に口をはさまないのがマイルールです。夫のほうが家事・育児のスキルが高いとはいえ、万が一、夕ごはんの栄養バランスが偏っていても、1食くらい気にしません。幸いなことに、帰ってきたら「シンクに汚れた食器の山!」みたいなことは一度もありませんが、相手を信頼してお任せするというスタンスは大事にしたいと思っています。

 田村家では家事も育児も夫のほうがスキルが高く、娘もパパのことが大好きです。しかし、私も育児、しておりますよ。朝は夫のほうが早く出かけるので、娘に朝食を食べさせて、保育園へ連れて行くのは私のルーティーン。帰宅が遅くなっても、ルーティーンは崩さないようにしています