長女が2歳のときに大学院入学を決断し、MBA(経営学修士)を取得。「税理士」と「ママ」の二足のわらじで歩みを進めている田村麻美さん。子育てとはどう向き合っているのでしょう。連載2回目は保育園年中の長女への思いと、教育面での戦略について語っていただきます。

生きていくための安心材料を手にできる子に

 こんにちは。税理士の田村麻美です。まだ、娘は5歳ですし、あくまでこれからどう育てていきたいか、私の勝手な妄想でしかないのですが、私の子育ての大前提は、「人様に迷惑をかけない」、これに尽きます。そのために必要なのはコミュニケーション能力や最低限の学力を付け、自分の力で食べていける人になること。

 娘が将来、仮に結婚したとしても生涯安泰とは限りません。彼女の夫の仕事がうまくいかなくなることも考えられます。

 私が税理士の資格を取得した理由の一つは、結婚相手に万が一のことがあったときの経済的なリスクに備えるためでした。夫に何かあって働けなくなったとしても、自分に職があれば対応できます。子どもが進みたい道を、経済的な理由で閉ざすようなことも避けられます。

 税理士の資格を取るまでの道のりは思った以上にしんどかったものの、今はそれが私にとって大きな自信と安心材料になりました。不慮の事態にも対応できる力があれば、気持ちに余裕が生まれる。今もそれを実感しています。

 何が安心材料になるかは人それぞれだと思いますが、私が考える一つは英語です。現在の市場もそうですが、特に今の子どもたちが大人になったときに勝負する市場は、日本に限らないと思っています。今以上に、世界へ視野を広げておくべきです。

 娘ももしかすると日本を飛び出して、世界に活躍の場を求めることがあるかもしれない。そう考えると英語は最低限、身に付けておきたいツールでしょう。

 英語ができれば、「日本で働く」ほかに「海外で働く」という選択肢が増えます。マーケティングで言うと、市場が世界全体に広がるのです。どちらを選ぶのかは彼女の自由です。海外を選んでそれがうまくいかなければ、日本に戻って働くのもありだと思っています。

 わが家の場合、海外も視野に入れておいたほうがいいよねという考えは、夫も同じ。英語を身に付け、将来の選択肢を広げておくという思いは、夫婦で意見がそろっています。

イメージカットではありませんよ~。毎年プロに撮ってもらっている、家族写真です
イメージカットではありませんよ~。毎年プロに撮ってもらっている、家族写真です