新型コロナウイルスの影響で、働く環境や経済状況は大きく変わりました。税理士の田村麻美さんはクライアントにフリーランスの人も多く、このコロナ禍を通して組織に属さない働き方について考えさせられたそうです。そこで今回は、フリーランスの働き方に詳しく、ベネフィットプランの提供や環境整備等の提言をしている平田麻莉さんとオンラインで対談。上編と下編に分けてお届けします。上編の今回はフリーランスの3つの課題がテーマです。

幸せの多様化とともに働き方も多様化していくべき

田村 女性活躍の推進については企業によって温度差がありますね。女性が子育てをしながら正社員という立場を維持していくのが、まだ大変な職場もあります。ただ、今はフリーランスの力を取り入れる企業も増えてきています。ウィズコロナで個人の暮らしを大切にする機運が高まり、これからは自分のスキルを生かしてフリーランスになるという働き方を選択する人が増えていくのではないかと思っています。

 平田さんは、2017年にプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(以下、フリーランス協会)を設立し、フリーランスの働き方をずっと応援されていますね。

平田 フリーランス協会は、働き方の選択肢を増やしていきたいという思いで立ち上げました。かつては、いい大学に入っていい会社に入り、出世してマイホームを買うことが幸せだと、多くの人が思っていたかもしれません。でも、幸せのあり方は多様化していて、家族の介護をしながらキャリアを築きたい人もいれば、働く場所にとらわれたくない人、地元に貢献したいという人もいます。

田村 仕事一辺倒ではなく、子どもとの時間を大事にしながら、働くことも諦めたくないという親は増えています。

平田 そうですね。何によって幸福感を得られるかというのは本当に人それぞれです。幸せが多様化しているのであれば、働き方も多様化していくべきだ、というのが私の考えです。

平田麻莉さん(左)、田村麻美さん
平田麻莉さん(左)、田村麻美さん
平田さん:慶応義塾大学在学中にPR会社ビルコムの創業期に参画。ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院への交換留学を経て、2011年に慶応義塾大学大学院経営管理研究科修了。同大学ビジネス・スクール委員長室で広報・国際連携を担いつつ、同大学大学院政策・メディア研究科博士課程に在籍し、学生と職員の二足の草鞋(わらじ)を履く(出産を機に退学)。現在はフリーランスで広報や出版、ケースメソッド教材制作を行う傍ら、2017年1月にプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会設立。日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2020」受賞

次ページから読める内容

  • フリーランスの課題を3つに分けて考える
  • 業務トラブルがあってもフリーランスは公的な訴え先がない
  • ライフリスクはフリーランスにもセーフティーネットがあるべき

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