田村麻美さんにとって家族の体調管理はビジネスを順調に進める上で重要な資本。ところが、不覚にも先日、家族全員が結膜炎にかかって、仕事が大変なことになったのだそう。その際の体験や、過去の体力づくり、改めて大切にしている健康管理について話を聞きました。

年末から春まで、税理士は体調を崩せません

 こんにちは。税理士の田村麻美です。税理士稼業は12月から3月までの確定申告シーズンが繁忙期です。ところが、この時期はちょうどインフルエンザやノロウイルスが猛威を振るうとき。家族の誰かひとりでも体調を崩せば、病院通いや看病で仕事の予定が大幅に狂い、クライアントに迷惑をかけかねません。私が寝込んでしまったら、娘を送り迎えする人員が夫だけになり、彼の仕事にも影響を及ぼします。夫婦の仕事のペースを乱さないためにも、家族全員が健康であることはとても大事です

 特に私の場合は自営業なので、風邪を引くのも自己責任。健康管理には責任を持たないといけません。

娘から夫婦に感染し、仕事にも影響した結膜炎事件

 いくら健康管理に気を付けているつもりでも、子どもが集団生活をしていたり、仕事で人混みに出たりする以上、家族の誰かが感染症にかかってしまうことはあるものです。わが家も2019年の秋に娘が保育園から結膜炎をもらってきて、ひと騒動ありました。

 目を腫らせた娘を病院に連れて行き、結膜炎と診断されたあと、ドクターにこう言われました。「1週間後にまた来てください。その間保育園は休んでください。家族にうつらないように手洗いをよくして、タオルは共有しないで」

 ……!! 結膜炎は、伝染の恐れがないと認められるまで出席・出勤停止の病気です。眼科医によると、この薬を飲めば早く症状が治まるというものはなく、炎症を抑える薬は出るものの、基本は自然治癒に任せるしかないのだそうです。

 1週間、夫と私で交代に仕事を休みつつ、乗り切りました。それでもお互いにけっこうな痛手です。そして、1週間後。再び娘を連れて病院へ。ドクターはこう言いました。「まだだねえ。また1週間後に来てください」

 えええええ? もう1週間かかるとは夫も私もまさかの想定外でした。二人ともさすがにこれ以上は休めません。私の実家に娘を預けるしかない……。

 これまでも娘が熱を出し、夫も私も仕事を休めないときは、私の実家に娘を預けています。そういうこともあろうかと、私は娘が生後8カ月くらいのときから、少しずつ実家でのお泊まりに慣らしてきました。最初の頃は私と娘と二人で泊まりに行き、慣れてきたら、娘だけ残し「帰りたくなったらすぐに迎えに行くよ」と言って、徐々に一人で泊まれるようにしてきました。おかげで今では泣いたり、夜寝なかったりといったことはありません。

 それはよかったのですが、今回は、娘を実家に預けている間に、夫と私が立て続けに結膜炎を発症してしまったのです。その時期に締め切りの仕事があったのですが、パソコンを見るのがつらくて、作業が遅々として進みません。クライアントにはかなり迷惑をかけてしまいました。

 夫も、私より完治するのが早かったものの、病欠の余波でしばらく仕事のリズムが崩れていたようです。結局、娘の発症から、夫婦が完治して仕事のペースを取り戻すまで1カ月もかかりました