仕事の経験を家事や育児に生かし、家事や育児の経験を仕事に生かす。二兎(と)追って、二兎を得る好循環サイクルを生み出す秘訣を、各界で活躍する仕事のプロフェッショナルたちに聞く新連載。第1回に登場いただくのは、東証一部上場企業の経営者でありながら、図解やフレームワークなどのビジネススキルに関する著書や講演も多い「知的生産研究家」の顔を持ち、小学1年生のパパでもある永田豊志さん。子どもに時間感覚を身に付けさせる方法やロジカルな習い事の選び方などについてたっぷり語っていただきました。前編と後編に分けてお伝えします。

ショーケース永田豊志さんインタビュー
【前編】 18時退社のパパ社長 時間感覚を小1息子に伝授 ←今回はココ
【後編】 子どもの勉強はインセンティブと締め切りで導く

仕事でも子育てでもストップウオッチを活用

日経DUAL編集部(以下、――) 子育てにもフルコミットしていると聞きました。基本的に毎日18時には退社し、お子さんのアフタースクールのお迎えに行き、一緒に夕食を囲んで、勉強も見てあげているそうですね。なぜ、そんなことが可能なのでしょうか。

永田豊志さん(以下、敬称略) そうですね。子育てに深く関わりたいという気持ちが強いのかもしれません。昼夜問わず働きづめだった両親のもとで育ったため、家族一緒に夕飯を食べられるということは私にとって何よりの喜びです。子どもはあっという間に大きくなります。だからこそ、家族で過ごせる今の時間を大切にしたいと考えています

 毎日定時より早めに退社できているのは、当社がフレックス制を敷いており、私が1時間半の時差出勤ができているおかげでもありますが、もう一つは、時間管理をシビアに行っていることも大きいかもしれません。

知的生産研究家の顔も持ち、ビジネススキルに関する著書も多いショーケース代表取締役社長の永田豊志さん

―― 具体的にはどのように?

永田 何となく目の前の仕事から順に手を付けるのではなく、あらかじめ業務に要する時間を見積もってスケジュールを組み、それを順守するようにしています。時間管理としては、ごくシンプルなやり方ですね。

―― 私も1日のスケジュールを組んだりしますが、予定していた時刻までに仕事が終わらず、慌てる、といった事態が頻繁に発生します。

永田 時間管理で最も大切なのは、それぞれの作業を行うのに必要な時間を正確に見積もるスキルです。時間の見積もりが正確でなければ、「終わった時間が終了時間」となり、スケジュールは絵に描いた餅となります。時間を正確に見積もった上でスケジュールを組み、さらに「この仕事を予定時間までに絶対に終わらせる」と決めて集中して取り掛からなければ、スケジュールを守ることはできません

 私も最初から時間の見積もりに長けていた訳ではありません。30代の半ばくらいまで、机にストップウオッチを置いて、実際の作業時間を測り、事前に見積もっておいた時間との差を比べるという習慣を続け、見積もりの精度を上げてきました。ですので、今では、事前に立てたスケジュールとのズレはほぼありませんね。

―― なるほど、ストップウオッチをそんなふうに役立てる方法もあるのですね。もっと早くに知って実践していれば、私自身の共働き子育て生活も、もっとスムーズに回せてきたんだろうな……。

永田 お子さんはおいくつですか?

―― 2人とももう小学生です。

永田 今からでも遅くありません。子どもがそれくらいの年齢なら、一緒に取り組めばいいと思いますよ。わが家でも、息子に時間感覚を身に付けさせるために、未就学児の時から、子育てにおいてもキッチンタイマーやスマートフォンのストップウオッチ機能を活用しています。

―― どのように使っているのですか?