目的意識を明確にし、「図解思考」で習い事を整理

―― 他にも、ビジネススキルを子育てに生かしている部分はありますか?

永田 目的意識を明確にし、整理して考えるというのは、子育てにおいても徹底しています。

 子どもが小学生に上がるタイミングで、習い事を全部リセットして、ゼロから組み直したのですが、その際、「どんな子に育てたいか」という目的を夫婦で話し合い、そのための一つの手段として習い事を位置づけ、さらにおのおのの習い事でどんなスキルが身に付くかを整理して考えました。実際に書いた訳ではありませんが、頭の中を書き出すと、こんなイメージですね。

―― なるほど。こんなふうに整理すると、「どんな習い事をさせるべきか」判断しやすいですね。

永田 そうなんです。そこが非常に重要です。目的意識を明確にしていないと、あれもこれもやらせなくちゃ、となり、週にいくつも習い事を掛け持ちしたりして、子どもも親も大変、ということになりがちです。図や表で整理するかのように図解思考で考えると、ある一つの習い事が、2種類のスキルアップにつながることなどが分かり、習い事を詰め込み過ぎることもなくなります

 また、わが家では、多様性を学ばせるため、息子を公立の小学校に通わせているので、「人と協働し、多様性を学ぶ」ためだけの習い事は初めから考えませんでした。ただ、サッカーは、チームスポーツなので協働スキルや多様性を学べる上に、「体を強くする」というメリットもあるのでいいな、と。

―― そうやってロジカルに考えていくと、習い事選びで迷うことがなくなりそうです。「みんなが習っているから、うちも習わせたほうがいいかな?」なんていう発想では考えないのですね。

永田 その発想はわが家ではゼロですね。ちなみに、「一度始めた習い事は続けなければならない」という発想もありません