資格取得、転職、独立など、子育てをしながらも一歩踏み出した人たちへインタビューするこの連載。今回は、未就学児2人をワンオペで育児しながら、正社員を経てアパレルブランドを設立したママが登場。時間がないなか、どうやって夢を追いかけ続けたのでしょうか。そのモチベーションと、キャリアへの思いを聞きました。

IT業界を経てアパレルブランドを企業した中川さん

中川かおりさん
newR clothes 代表

IT系企業のプロジェクトマネジャーとして働きながら2013年に第1子を出産、14年4月に職場復帰。同年12月に第2子の育休取得。出産後、夫の北京赴任に帯同。現地で親子ワンピースに出合い、骨格&カラー診断を取り入れたアパレルブランドの立ち上げを決意。2人の子どもを連れて帰国し、17年4月に職場復帰。ワンオペ育児で正社員の仕事を続けながら、販売・量産体制の準備を進める。18年8月に退職し「newR clothes」を立ち上げる。

中川かおりさんの「キャリア自立」のポイント
○ 子が小さくてもやりたい仕事を追求
○ 異業種に転じても前職のスキルを生かす
○ ライフステージが変わっても続けたいキャリアの軸を発見

口コミでママ友に広がった「親子ワンピース」

日経DUAL編集部(以下、――) 中川さんはIT業界で約20年のキャリアを積んだ後、アパレルブランドを立ち上げました。当時2人のお子さんがまだ5歳と3歳と小さく、しかも夫は単身赴任中でワンオペ育児だったとか。そんな忙しい状況にも関わらず、ブランドを立ち上げようと思ったのはなぜでしょうか?

中川かおりさん(以下、敬称略) 最初から「起業をしよう」と思ったわけではありません。ただただ、お客様の喜ぶ顔が見たい、絶対にこのブランドはニーズがある、という信念で夢中になって走ってきて、結果的に起業という形に至りました。

 もともと、会社での出世に興味がなく、ずっと会社員を続けることはないだろうな、ということも感じていて。起業したのは40代半ばで、ママがその年齢で起業するのは大変では? と言われることもありますが、自分では特に意識していません。周りと比較するのではなく自分らしく生きていたい、という思いもありました。

―― 「newR clothes」の主力商品は、母と娘がおそろいで着られるワンピースですね。作り始めたきっかけは?

中川 2人目の育休中、夫の転勤に帯同して北京にいたとき、欧米ブランドの親子ワンピースに出合ったことです。弟が生まれて我慢することが多かったのでしょう、上の娘とおそろいで着たらすごく喜んでくれて、私も感激してしまいました。

 ただ、親子おそろいのワンピースは、カジュアルなデザインが多くてアラフォーのママに似合うものが少ないんです。初めて購入した親子ワンピースも、実は私に全く似合っていませんでした。

 「だったら自分に似合うワンピースを作ろう」と思って、当時滞在していた北京の仕立屋さんに頼んで作ることにしました。そうして作ってもらったワンピースを親子で着ていると、ママ友から「私にも見立ててほしい」と頼まれるようになり、最終的に15組の親子に見立てることになったのです。「お客様の笑顔が見たい」という気持ちが強くなり、親子ワンピースのブランドの立ち上げを考えるようになりました。今のお客様もそうなんですが、「ママとおそろいだ」と分かると、娘さんが絶対ママに抱きつくんです。その笑顔を見ると毎回胸がいっぱいになりますね。

―― それが原体験になっているんですね。骨格&カラー診断から似合うワンピースを選ぶというコンセプトは、どうやって生まれたのでしょうか。

中川 ママ友にワンピースを見立てていると、「同じようなデザインの服を着ているのに、なんだか似合っていない」人がいることに気づいたんです。

次ページから読める内容

  • ブランドのニーズを信じて先行投資
  • IT系企業で鍛えられたからこそ、異業種への挑戦を突破できた
  • ライフステージの変化に縛られない仕事を

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