離れて暮らす親の介護はどうする? 子どもの教育はどこで受けさせるのが正解? DUAL世代が感じている迷いに、シンガポールで働く大井真理子さんも直面しています。家族にとって最も幸せなライフスタイルは何か。揺れ動く思いをつづってもらいました。
第2子誕生でプライオリティーに変化
“Women cannot have it all.”「 女性が(キャリア、家族、富など)全てを得るのは無理だ」“But men cannot, either.”「でもそれは男性にも無理だ」
育児と仕事の両立は、日本だけではなく、世界中で議論される課題。働くママが当たり前になった欧米諸国でも、上記のような言葉が今でも雑誌などに掲載されています。
私自身、「出産後に仕事を辞める」という発想が湧かなかったのは、これらの言葉が事実だとは信じたくなかったから。
実際に育児と仕事の両立を始めてみると大変で、ママになってから読んだ、“Why working mums are being sold an impossible dream about work/life balance.”「なぜワーママはワークライフバランスという不可能な夢を売られているのか」(『The Sunday Times』2018年8月19日付け)という記事に、思わずうなずいたこともあります。でも、スーパーウーマンじゃなくても、私でもなんとか働き続ける方法があるはずだと思いたかった。
だから、32歳で子どもを産んでからも、20代の頃のように「仕事命」とはいかなくても、なんとか昔のように働ける方法を模索していました。
でも2人目が生まれ、プライオリティーが変化しつつあります。
先日引退した、中国ネット通販最⼤⼿アリババ集団の創業者、ジャック・マー氏が「40〜50歳は、得意とすることに集中しなさい」と言っていましたが、私も今年38歳。そろそろ自分が得意とすることに集中しだす時期かなとも思っています。
“Do you live to work? Or do you work to live? ”「働くために生きるの? 生きるために働くの?」
最近では、自分の家族にとって不都合だと思ったら、上司からの出張の依頼に「No」と言うようになりました。まだ私にとっても勇気のいる行為で、去年のクリスマスに一度断っただけですが、「No」と言ってもいいんだと自分に言い聞かせることが大事だと思っています。
なぜなら、子どもたちが大きくなるとともに、両親の介護問題に直面するからです。
次ページから読める内容
- 両親の老いに気付かされる
- どこの国で教育を受けさせるのがいいか
- すべての問題に全力で立ち向かうのはキリがない
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