ちょっとニッチだけれど個性的なお役立ちグッズを、まさに今、子育てと仕事を両立中の読者や編集部員などが、等身大の目線で紹介する連載です。4回目は、クラウドサービスなどを活用して通勤時間の長さをカバーしているというパパの工夫を紹介します。 ※価格は税込みです。

今回のGOOD CHOICEな人

ソウ・エクスペリエンス
事業開発チーム
関口昌弘さん 38歳
子ども:長女6歳、長男3歳
妻:フルタイムの会社員

 体験型ギフトを扱うベンチャー企業、ソウ・エクスペリエンスで商品開発などを担当する関口昌弘さん。フルタイムの会社員の妻と協力しつつ、6歳と3歳の子ども二人を育てています。「以前は都心部に住んでいたんですが、一人目の子どもが生まれるタイミングで妻と自分の両親の家近くに引っ越しました」。少し郊外寄りに住むことになったため、両親の手を借りつつ育児できるようになった一方で、渋谷区にあるオフィスへの通勤時間は以前より長くなってしまいました。そこで関口さんは時間を効率よく使えるよう、さまざまなグッズやサービスを使って工夫していると言います。

中央線の特急指定席で30分の自由時間を確保

 オフィスへの通勤時間を無駄にしないために関口さんが活用しているのが、JR東日本のWebサイト「えきねっと」の「チケットレスサービス」です。近年、各鉄道会社で通勤向けに使え、インターネットから予約できる座席指定の特急が増えています。関口さんが通勤に利用しているJR中央線でも、2019年3月からチケットレスサービス経由で座席指定の特急券を簡単に買えるようになりました。紙の発券は不要で、もし社内で車掌などから特急券の提示を求められたら、購入完了のお知らせメールや購入履歴を見せる仕組みです(別途、乗車券としてSuicaなどが必要)。

 「このチケットを取っておくと確実に特急の席に座れるので、電車の中で約30分、仕事や読書に使える一人時間が生まれます」。席には電源があり、新宿駅から甲府駅の間は無線LANサービス「JR-EAST FREE Wi-Fi」が使えるのでパソコン作業にも便利だそう。

 子どもが小さい時期は保育園のお迎えという「仕事終わり」の時間が決まっていて、早くオフィスを出なければいけません。「でも、『もう帰らないといけないけど、ちょっと仕事が残ってしまった』というのはよくある話ですよね。電車の中で30分でも集中して仕事を処理できる時間があると、家に仕事を持ち込まなくて済みます」。また、「妻が先に家に帰っていて、先に子どもと一緒に夕食を食べている場合、僕もなるべく早く帰って一緒に家事や育児をしないと……という気持ちになります。そんなときは特急列車の中で夕食を済ませてしまって、帰宅したらすぐ家族のために時間を使えるようにしています」

 JR中央線の特急券の料金は利用区間によって変わります。例えば新宿駅から立川駅までなら片道760円です(えきねっとのチケットレスサービスで買うと100円引き)。「数百円で自由時間が得られるのは貴重だなと思って、主に帰宅時に使っています。とはいえぜいたくには違いないので、毎日ではありませんが」

「えきねっと」の「チケットレスサービス」でJR中央線の特急券を予約しているところ
「えきねっと」の「チケットレスサービス」でJR中央線の特急券を予約しているところ
「えきねっと」の「チケットレスサービス」。スマホから簡単に座席指定できる
「えきねっと」の「チケットレスサービス」。スマホから簡単に座席指定できる
JR中央線の全席指定の特急券 料金は利用区間によって変わる(新宿駅から立川駅までなら片道760円など。チケットレスサービスで買うと100円引き)/JR東日本