取材に出られず、主人公も家から出ない設定に

 『マジカルグランマ』は、自宅をお化け屋敷にして生活費をねん出しようとするおばあちゃんが主人公です。実は当初は、主人公が芸能事務所を設立して芸能界を席巻していく話を考えていたんです。でも、私は保育園と家との往復だけでいっぱいいっぱいで、取材に出ることができなかった。それで、主人公は家から出ない設定に変更しました

 とにかく、もう圧倒的にどうしようもなく時間が足りない。雑誌の「時短テクニック」の記事を興味津々で読んだんですが、下準備をちゃんとしないとできないものばかり。それって、時短じゃないですよね。

 なので、育児のために減らしたのは、執筆時間ということになりました。うちは夫が社畜でして、帰宅が深夜なんです。私は11時頃に一度寝て、夫の帰宅に合わせて起きる。夫は「寝ていていい」と言うけれど、夫としゃべらないと大人との会話がほとんどないまま一日が終わっちゃうので、毎晩起きて食事の用意をします。

 4時半頃に再び寝て翌朝8時に起床。子どもを9時半頃保育園へ送り届け、10時からが午前中の仕事の時間です。その後、夫と昼ごはんを食べて送り出してから家事をやり、再び仕事。メールへの返事とかいろいろやっていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。

 こうして書いた作品ですが、もうちょっと頑張ればよかった、というところがいっぱいあります。ホントはもっとお化け屋敷に取材をしたかったし、お化けを演じることも自分で体験してみたかった。特殊メイクを学んでから書きたかった。でもどうしてもそんな時間とれなかったんです