これからの社会を担う子どもたちに今後さらに必要となる「コミュニケーション能力」。大人でも、苦手とする人は多いですよね。子どものうちから鍛えるためにはどうすればいいのでしょうか。そして、働き方が多様化する中で、企業に必要な姿勢は何なのかについて、産業医の大室正志さんに聞きました。

コミュニケーションからは逃れられなくなる社会に

―― これからの日本人に必要な能力は何だと考えますか。

 「先日、旅先でホテルの庭の芝刈りをロボット芝刈り機が行っているのを見ました。今までは、コミュニケーションが苦手な人でも、それ以外の能力が生かせる仕事が多くありましたが、テクノロジーが進化していくと、コミュニケーション以外のほとんどの作業はテクノロジーで解決できるようになるのだなと感じました。

 人にしかできないことの範囲は、より狭まっていきます。テクノロジー化・グローバル化の流れは変えられないでしょうから、これから先はコミュニケーションからは逃れられなくなると思います」

―― 日本人がそうしたスキルを磨くためには何ができるでしょうか?

 「欧米人はプレゼンテーションがうまい人が多いですよね。それは、小さい頃からプレゼン力を鍛えているからです。欧米人の中にも、口頭でのコミュニケーションが苦手な人はもちろんいます。ですが、『型』を学べばある程度はできるようになるものでもあると思います」

家族以外の大人と話す機会を持たせる

―― 子どもに対して家庭でできることはありますか?

 「有効なのは、親以外の大人と会話する機会をできるだけ多く持たせることだと思います。私の実家は整骨院を営んでいました。両親ともにそこで働いていたので、小さい頃から整骨院で過ごす時間が長かったのです。

 そこに患者さんとして来る人は、部活でケガをした中学生から足腰が痛いおじいちゃん・おばあちゃんなど、さまざな年齢・属性の方々でした。親や家族や同級生だと、お互いに共通言語が多いため、コミュニケーションスキルを磨かずとも会話が通じてしまいます」

写真はイメージです
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