子育てをしながら管理職に挑戦する…そんな「ママ管理職」は、もう特別な存在ではありません。リモートワークなどの新しい働き方も追い風となる中、どんな思いで働き、キャリアを描いているのでしょうか。仕事のやりがいや葛藤、子育てとの両立方法などについてのインタビューを通して、毎日バタバタ、悩みながら一歩一歩進むママ管理職のリアルな姿を紹介します。

今回は、アドビ日本法人のマーケティング本部でAdobe Express & エデュケーション本部長を務める小池晴子さんのストーリーを前・後編でお届けします。前編では、新卒から22年間勤めたベネッセコーポレーションでの編集長時代を振り返ってもらいました。

両立は大変だったが、つらいと思ったことはなかった

 2つの企業で管理職の経験を経て、現在はアドビ日本法人のマーケティング本部でAdobe Express & エデュケーション本部長を務める小池晴子さん。キャリアは、1994年に新卒で入社した福武書店(現・ベネッセコーポレーション)で、乳幼児向け通信教育事業の商品開発担当からスタートしました。当時はバブル崩壊後で就職が厳しかったからこそ、就職活動をする際に「自分が本当に好きなことは何か」と自分と向き合っていたと振り返ります。さまざまな業界を見ていく中で「ものづくりが好き」だと気づき、福武書店に入社を決めました。

 小池さんが入社した年は、「こどもちゃれんじ」シリーズの2~3歳児向けが創刊した年で、その編集部に配属されました。そこでは、同社のキャラクターである「しまじろう」の玩具をつくったり、絵本や音楽CD、ビデオをつくったりするなど、自分が希望していた「ゼロからアイデアを形にしていく」仕事を担当。「幼児期は人生の基盤となる大切な時期です。そんな幼児に向けて、何か役に立つ製品を作ることにやりがいを感じていました」

アドビ日本法人 マーケティング本部 本部長(Adobe Express & エデュケーション)小池晴子さん(50歳)
アドビ日本法人 マーケティング本部 本部長(Adobe Express & エデュケーション)小池晴子さん(50歳)

 同シリーズの英語教育版の編集部の編集長になったのは2006年。当時、7歳と3歳だった娘を育てながら、編集長として3~4人のチームを束ねていました。社内では30代で編集長になるケースが多く、小池さん自身も挑戦してみたいという気持ちがあったため、打診をすんなり受け入れることができたのだそう。また、子育てをしながら働きやすい会社だと感じており、「身近にロールモデルがたくさんいたので、自分にもできるんだろうなという前向きな気持ちがあり、不安はなかった」と話します。

 とはいえ、編集長になってから、企画を練って教材制作をすることに加え、原稿確認や社内外のミーティングへの参加、予算の管理など、仕事の領域が増えた、と小池さんは言います。当時は、子どものお迎えで18時前には退勤するというワークスタイルで会社にいる時間が限られていたため、チームメンバーに原稿や企画書をFAXで送ってもらうこともあったのだそう。「チェック物が増え、確認しても確認しても仕事が終わらず、大変でしたが、仕事が楽しいと感じていたので、つらいと思ったことはありませんでした

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  • 両立するために、時間の管理をより強化
  • もう少し力を抜けばよかった

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