子育てをしながら管理職に挑戦する…そんな「ママ管理職」は、もう特別な存在ではありません。リモートワークなどの新しい働き方も追い風となる中、どんな思いで働き、キャリアを描いているのでしょうか。仕事のやりがいや葛藤、子育てとの両立方法などについてのインタビューを通して、毎日バタバタ、悩みながら一歩一歩進むママ管理職のリアルな姿を紹介します。

今回は、星野リゾートが2016年に東京・大手町に開業し、日本旅館の新しい形を提供する「星のや東京」の総支配人、李根株(イ・グンジュ)さんのストーリーを前編・後編でお届けします。後編では、管理職ママとしての働き方を実践するために「計画妊娠」に挑んだという李さんに、100人のスタッフを束ねる最年少総支配人として、子育てと管理職をどのように両立しているのかについて聞きました。

 「星のや東京」で総支配人を務める李根株さんは、20代で管理職に就任し、3年たった2019年11月から1年間、産休と育休を取得しました。管理職と子育ての両立に不安はなかったのでしょうか。

 「結婚した当初は子どもが欲しいかどうかも分からなかったのですが、夫と話して最終的に欲しいという結論に至りました。ただ、管理職としてできるだけチームメンバーに迷惑がかからないようにしたいという思いもありました。そこで、『収益』『顧客満足度』『チームメンバーの働き方の満足度』を高めるための、自分が立てたチーム戦略がある程度軌道に乗って安定したタイミングで、出産・育児休暇を取得しようと、いわゆる『妊娠計画』を立てたのです」

 もちろん子どもは授かりもの。うまくいくかは分かりませんでしたが、事業が安定する頃に妊娠できればと、目標を定めたと言います。また、当時勤めていたエリアは北海道。雪道を1時間運転して出勤していたので、体に負担やストレスをかけないためにも、雪が積もる12月までに産休に入ろうと李さんは考えました。4月までに妊娠するために、その1年前から葉酸などのサプリを飲み始めるなど、逆算しながら準備に入ったと言います。

星のや東京 総支配人の李 根株(イ・グンジュ)さん (34歳)
星のや東京 総支配人の李 根株(イ・グンジュ)さん (34歳)

 そうして幸いにも計画通りに子どもを授かりました。その頃にはチームメンバーとも信頼関係を築き、仕事も任せられるような状態になっていたので、妊娠中もストレスを抱えることなくマネジメントができたと李さん。自分の役割は後任のユニットディレクターに引き継ぎをし、1年間の産休・育休へ入ります。

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  • 育休中もインプットを忘れなかった
  • 韓国からタブレットで遠隔操作
  • 現場でのマネジメントが好きだと気づいて再び立候補へ

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