子育てをしながら管理職に挑戦する…そんな「ママ管理職」は、もう特別な存在ではありません。リモートワークなどの新しい働き方も追い風となる中、どんな思いで働き、キャリアを描いているのでしょうか。仕事のやりがいや葛藤、子育てとの両立方法などについてのインタビューを通して、毎日バタバタ、悩みながら一歩一歩進むママ管理職のリアルな姿を紹介します。

今回は、サイバーエージェントのグループ会社で、データマーケティング事業を展開するマイクロアドで部長を務める三枝香さんのストーリーを前編・後編でお届けします。前編では、仕事とライフスタイルの大きな転機が一度に訪れた話や、育児をしながら部長を務める上での工夫や葛藤などについて聞きました。

【前編】アドテク部長ママ 棚卸しで見えた「手放す業務」 ←今回はココ
【後編】ママ管理職 肩書ない自分を大切にする時間が支えに

31歳でメンバーと並走するスタイルのリーダーに

 1児のアラフォーママとして、そしてサイバーエージェントグループのデータマーケティング会社マイクロアドのメディア部門の部長として、事業部全体を統括しながら、14人のメンバーをたばねる三枝香さん。現在の勤務先は東京ですが、和歌山県出身の彼女のキャリアは、サイバーエージェントの大阪支社でのリスティング広告(*)のコンサルサポートからスタートしました。2009年に出向したマイクロアドの大阪支社で、広告商品の代理店営業を経験。さらに首都圏でチャレンジしたいという思いから、2011年に東京本社のメディア部門のコンサル営業に異動し、同年、31歳でリーダー職に昇格しました。

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マイクロアド メディア部 部長の三枝 香さん(43歳)
マイクロアド メディア部 部長の三枝 香さん(43歳)

 「私はリーダーといっても自分も現場で走り回るプレーヤータイプです。弊社では、チームの仲間意識が強く、メンバー全員で数字を追っています。やる気と能力さえあれば20代からマネジメント職のチャンスをもらえる会社なので、30歳過ぎてからのリーダー職の就任は遅いくらい。自分に務まるかどうかも分かりませんでしたが、任されたからにはメンバーと力を合わせて結果にコミットしたいと思っていました」

 今でこそ「管理職としての在り方」を学べる社内研修や制度が整えられましたが、当時はマネジメントに関するマニュアルや研修がなく、現場は各リーダーの裁量に完全に委ねられていました。「どうやってマネジメントすればいいか分からなかった」という三枝さんは、社内外のマネジメント職の人との交流やセミナーなどを通じて情報を収集。自分なりのやり方として、メンバーと並走して寄り添うリーダーのスタイルを確立しました

 ただ、心配性な性格で「自分がやった方が早いし、確実」という思いもあり、部下に任せきれず、すべてのメールを自分でチェックするなど、仕事を抱え込むクセがあったといいます。

 「すべて把握して初めて安心するタイプなので、仕事量が多くなってしまうのがすごく大変。でも、マネジャーに昇進してからもそのスタイルを貫けたのは、30代後半で結婚してからも、仕事に100%全力投球できたからなんですよね」

次ページから読める内容

  • 部長職に任命されてすぐに妊娠判明
  • 「積極的に失敗させなさい。それをサポートするのが上司の仕事」
  • 家事・育児の分担は曜日制から朝晩制へ
  • 「メンバーにとって自分は必要な存在なのか」と悩む

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