NHK「ニュースウオッチ9」で気象キャスターを務め、2021年に放映されたNHK朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」でも気象考証を担当した斉田季実治さん。防災士や危機管理士、星空案内人など、さまざまな顔も持ち、プライベートでは男の子3人のパパでもあります。連載第5回では、気象予報士になるために必要なこと、大事なことについて、話してもらいました。

【気象予報士 斉田季実治 子どもと空を見上げてみたら】
第1回 斉田季実治 親子で空を見上げ、天気の不思議を楽しもう
第2回 公的サイトは災害情報の宝庫 子育て世代こそ活用を
第3回 「宇宙天気予報」 未来に備えて親子で学ぶ機会を
第4回 秋・冬の空観察 5円玉の穴から満月を見てみよう

自分の目でいろいろなものを見ることで興味が広がる

 日本には四季があり、春は桜、秋は紅葉が楽しめます。紅葉前線は北から次第に南下していきますが、同じ地方であっても標高によって紅葉の時期が違います。実際に子どもといろいろなところに出かけると、日本の中でも土地によって気候が違い、採れる農作物や生えている木の種類も異なるということが、肌身で実感できるでしょう。そうした体験をすることが、子どもが天気や気候、気象に興味を持つ大きなきっかけになるのではないかと思います。

 体験から学ぶという点では、わが家では、私が動物園や博物館が好きなので、よく家族で出かけます。最近では、国立科学博物館に恐竜の卵の化石などを見に行きました。標本や映像から恐竜たちが住んでいた時代のことが分かり、とても興味深かったです。

 多摩動物公園で2021年にリニューアルしたライオンバスに乗ったり、群馬のサファリパークに自然な姿で過ごしている動物を見に行ったりもしました。動物たちの姿を間近に見られ、親も子も大興奮でした。

 博物館や動物園はわが家の例です。親御さんがそれほど恐竜や動物に興味がない場合は、他に一緒に楽しめることを探してみるといいのではないでしょうか。「自分は興味がないけれど子どもの教育のためだから行く」というのではなく、親が熱量を持てることのほうが、子どもに伝わって、興味を持ちやすいと思います。

 子どもの興味を育むには、図鑑も役立つでしょう。「家に図鑑がある」という環境も大切ですが、子どもに買い与えて「さぁ、読みなさい」というのではなく、親が一緒に楽しむことが大事かなと思います。うちの子どもたちにも恐竜や動物、自動車などの図鑑を買っていますが、最近はDVDが付いているものもあり、大人も引き込まれます。私も、子どもが見終わった後も、ついのめり込んで見ています。そんな姿から、「そんなに面白いなら自分も!」と、子どもが興味を持ってくれるのではないかと思います。

 私は子どもの頃から図鑑が大好きで、家の本棚に並んでいた大人向けの百科事典を飽きずに眺めていました。特に好きだったのは、恐竜や宇宙のページで、何時間も見ていた記憶があります。その経験が気象への興味につながりました。

家族で上野の国立科学博物館へ。写真提供/斉田さん
家族で上野の国立科学博物館へ。写真提供/斉田さん

次ページから読める内容

  • 「楽しむこと」が自分の今につながっている
  • 大学3年の春の乗船実習で気象情報の大切さを実感
  • 資格がゴールではなく、学び続けることが大切

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