NHK「ニュースウオッチ9」で気象キャスターを務め、2021年に放映されたNHK朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」でも気象考証を担当した斉田季実治さん。プライベートでは男の子3人のパパでもあります。この連載では、防災士や危機管理士、星空案内人など、さまざまな顔を持つ斉田さんが、親目線で天気や防災、宇宙について語っていきます。第3回は、最近よく耳にするようになった「宇宙天気予報」についてです。

【気象予報士 斉田季実治 子どもと空を見上げてみたら】
第1回 斉田季実治 親子で空を見上げ、天気の不思議を楽しもう
第2回 公的サイトは災害情報の宝庫 子育て世代こそ活用を

注目の最新分野「宇宙天気予報」

 こんにちは。気象予報士の斉田季実治です。皆さんは、気象予報士の仕事にどんなイメージを持っているでしょうか。多くの人はテレビで天気予報をお伝えする気象キャスターを思い浮かべるかもしれませんね。でも、実際の気象予報士の仕事はメディアでの天気予報だけではなく、多岐にわたっています。

 例えば、天気や気温によって、売れる商品は変わります。その経験から、過去に鍋もの用の野菜やつゆがよく売れた日の天気や気温を分析し、販売予測を立てるといったことも、気象予報士によって行われています。これは食品の売れ残り廃棄、つまりフードロスを削減することにつながります。

 近年は気象予測の精度が高くなり、交通や運輸、流通、イベントなど、さまざまな分野の企業に気象情報が提供されています。

 こうした気象情報とは少し違った意味での「天気予報」として注目されているのが「宇宙天気予報」です。

 宇宙天気予報とは、太陽の活動などを把握し、影響を予測する防災情報の一つです。私は現在、宇宙ビジネスをテーマとするコミュニティ「ABLab」で、宇宙天気プロジェクトのマネージャーをしています。もともと宇宙や星に興味があり、宇宙に関わりを持った仕事をしたいと考えるようになったときにこのプロジェクトを立ち上げると聞き、参加することになりました。

 宇宙天気プロジェクトは、宇宙天気を一般の人にも分かりやすく広める「宇宙天気キャスター」の実現を目指しています。私自身もオンラインのイベントで宇宙天気キャスターを担当したり、2021年10月に大規模な太陽フレアが発生した際に宇宙天気情報がどのように拡散されていったのかを調べたりする活動をしています。ちなみに太陽フレアとは太陽の表面に見える黒点周辺で起こる大きな爆発のことです。

次ページから読める内容

  • 「宇宙天気」は太陽と地球の間で起こる変化を指す
  • 太陽の活動が次に活発になるのは2025年。それまでに対策を
  • 宇宙天気を分かりやすく伝える「宇宙天気予報士」が必要

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