企業のトップがメンバーとして参加

―― 初年度の、30%クラブ・ジャパンの成果を教えてください。

只松 30%クラブ・ジャパンの設立当初30人だったメンバーは、現在58人に増えています。特に初年度は我々の目標であるTOPIX(東証株価指数)100を構成する企業の女性役員を2030年までに30%にするという目標を達成するために、TOPIX100、TOPIX Mid400をはじめとする大手日系企業のメンバーを重点的に勧誘する戦略を取りました。

 また、誰でもよいというわけではなく、実際にお話をさせていただき、本当にコミットしていただける企業のトップの皆様をメンバーとしてお迎えしました。結果、設立当初13人であったTOPIX100と400のメンバーは24人にまで増えました。

 また、サブグループの数も増えました。30%クラブ・ジャパンの活動はサブグループを通して実行されます。設立当初インベスターグループとメディアグループの2つしかありませんでしたが、「TOPIX社長会」と「大学ワーキンググループ」が新たに設立され、合計4つのサブグループが活動を行っています。

 特に「TOPIX社長会」はTOPIX100とMid400の社長・会長メンバーのみで構成されるサブグループで、企業でダイバーシティが進まない本質的な課題を議論し、解決策を自ら考え実行します。既に2回開催されており、高い出席率を維持しています。これは、本当にコミットしていただいている社長・会長だけがメンバーであるということの表れだと思います。毎回、熱い議論が繰り広げられています。

―― インベスターグループも活動を活発に行われていますね。

只松 インベスターグループの加盟企業は設立当初4社でしたが、今は24社が加盟するサブグループに成長しました。世界最大の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や、世界最大の資産運用会社であるブラックロックの日本法人もインベスターグループに加盟しています。資産運用残高は2500兆円を超えており、大変大きな影響力を持つ組織になりました。加盟企業数が増えているだけではなく、さまざまな分科会が立ち上がり、活動も活発に行っています。今年の10月には1年の活動報告書を作成して共有する予定です。

―― 新しく設立されたという大学ワーキンググループに関して教えてください。

只松 30%クラブは「Schoolroom to Boardroom」というキャッチフレーズがあるほど、長期的なパイプライン強化を目的に、大学の取り組みに大変力を入れています。英国ではMBAプログラムなどへの女性を対象とした奨学金制度、30%クラブのメンバーである社長・会長が大学を訪問し、ダイアログを通して学生を啓発する活動に加えて、大学自体の意思決定機関の多様性促進の取り組みなど、さまざまな活動が活発に行われています。

 30%クラブ・ジャパンには現在6大学の学長・総長にメンバーになっていただいていますが(東京大学、慶応大学、大阪大学、昭和女子大学、津田塾大学、新潟大学)そのすべてのメンバーが、大学ワーキンググループの創立メンバーとして立候補してくださいました。これからさらに議論を重ね、方針や具体的な施策を実行していく予定です。