キャリアを積んだ生え抜きの女性議員が少ないのが問題

―― 9月に発足した菅内閣には、女性の大臣は、上川陽子法務大臣と橋本聖子内閣府特命担当大臣の2人しかいません。

野田 実力派内閣にするなら、女性であればいいというわけにはいきません。上川さんや橋本さんのように、単なる女性枠ではなく「彼女たちよりできる男性はいないよね」と言える女性が就くのが、うれしい。ただ、そこへ至るにはキャリアが必要なのに、生え抜きの女性が少ないことが問題です。

 民間企業も同じでしょうが、自民党でも次代のために今から女性議員を育てていこうと考えています。今年9月、自民党で「女性未来塾 特別講座女性候補者育成コース」を開講しました。塾長は、私です。女性が持っている、政治に対する違和感や、能力がないとできないという不安、能力の定義などについて話したいと思っています。

女性議員を地方から増やす。政治に慣れるのが大事

―― 私塾で議員候補者を地道に増やしていく、ということですか?

野田 具体的には、女性議員を地方議会から出していきます。過疎化により立候補者が定員割れしている地方議会なら、女性議員を優先的に送れます。議会が小さいほど、議案は地域密着型になるため、その土地で暮らしていれば知っていることばかりで、女性が政治に慣れることができる。親近感を持てることが大事です。

女性が自民党議員の3割に達するには10年かかる

―― 自民党の女性議員では、野田さんが9期(当選回数9回)と最もキャリアが長いですよね。下は続いていますか?

野田 私の次に8期の高市早苗さん、そして7期の小渕優子さんと続きます。今までの女性議員は、ブームや女性ポジションありきでぽっと出てくる人が多かったため、地域との一体感がなく、長く続かないケースがほとんど。たとえ逆風にさらされるアンチブームのときでも、生き残れる女性議員をたくさん育てたいですね。その結果、衆院議員の女性比率が3割に達するのは、3回の選挙で徐々に増やしていき、10年はかかると思います。

―― 10年ですか、長い……。しかし政治も企業も、「女性枠」ではない登用をするには、計画的に育成するという誠実な道しかありませんね。

野田 女性候補者を増やすため、これからも積極的に育成に取り組んでいきます。

「たとえアンチブームでも、生き残れる女性議員をたくさん育てたい」
「たとえアンチブームでも、生き残れる女性議員をたくさん育てたい」

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文/力武亜矢 構成/内田久貴 写真/洞澤佐智子