2021年6月に「改正育児・介護休業法」が衆議院本会議で可決、成立しました。男性の育休取得を促進する大きな一歩です。東レ経営研究所 ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部 チーフコンサルタントの塚越学さんは、産後すぐに育児をスムーズにスタートさせ、子育てのパートナーシップを育むためには、「企業内両親学級」を広めることが大切だと話します。企業と従業員の双方にメリットがある「企業内両親学級」について解説した前編に続き、後編では編集部が「企業内両親学級」に潜入。内容をリポートします。

前編 男性の「取るだけ育休」予防する新タイプの両親学級
後編 仕事より育児が大変な理由を分析 企業内両親学級ルポ ←今回はココ

今回の改正内容を塚越さんが分かりやすく解説!この記事もチェック!
◆男性育休の法改正は職場と夫婦のターニングポイント

 企業と従業員の双方にメリットがある「企業内両親学級」とはどのような内容なのでしょうか。2021年1月に厚生労働省イクメンプロジェクトとファザーリング・ジャパンが共同開催し、塚越さんが講師を務めた両親学級の様子を紹介します。

 平日の午後にオンラインで行われた講座には21社から約30人が参加。参加者の内訳は1人で参加している人が83%、夫婦で参加が14%でした。両親学級というとお産の流れや赤ちゃんのお世話の解説といった内容をイメージしますが、今回の企業内両親学級は完全にビジネスパーソン目線です。講座は全部で7パート。順を追って説明していきましょう。

参加者の集合写真。取材時のものとは異なります。ファザーリング・ジャパン提供
参加者の集合写真。取材時のものとは異なります。ファザーリング・ジャパン提供