今年デビュー25周年を迎えたPUFFY。耳に残るメロディーやリラックスした雰囲気に魅力を感じ、注目し続けてきた人が多いのではないでしょうか。そんな2人も仕事と育児を両立しながら活動中。10年ぶりとなる新作アルバム「THE PUFFY」では、初めて子育てをテーマにした曲作りに挑戦しています。デビュー時と変わらぬ軽やかさを持つ2人に、ワーママとしての思いや子どもとの距離感、関わり方などを『日経ウーマン』との共同インタビューで聞きました。

どちらかが「楽しくないな」と思ったらPUFFYを辞める

今年デビュー25周年を迎えたPUFFY。2人も仕事と育児を両立しながら活動中
今年デビュー25周年を迎えたPUFFY。2人も仕事と育児を両立しながら活動中
PUFFY
大貫亜美:1973年、東京都生まれ。吉村由美:1975年、大阪府生まれ。1996年、奥田民生がプロデュースする「アジアの純真」でデビュー。その後、「これが私の生きる道」「渚にまつわるエトセトラ」などヒット曲を連発。アニメ「ハイ!ハイ!パフィー・アミユミ」が110カ国以上で放送されるなど、世界のポップ・アイコンとして活躍する。

日経xwoman DUAL(以下、略)―― 1996年に「アジアの純真」でデビューし、今年で25周年。 PUFFYがこれだけ長く続いた秘訣はなんでしょうか?

大貫亜美さん(以下、亜美) 正直、デビュー当時は野望も目標も特になかったし、気づいたらいつのまにか25年……という感覚で。それでも続いているのは、「楽しいから」というのが一番の理由。2人のうちどちらかが「楽しくないな」と思ったら、そのときは辞めてもいいと決めているんだよね。

吉村由美さん(以下、由美) もちろん25年間の中では大変なこともあったし、特にデビュー当時はまだ20歳そこそこだったから、環境の変化に慣れるまではすごくつらかった。でも、大変さよりもずっと「楽しい」の方が勝っていたから続いているんだと思う。

―― プライベートでは亜美さんは2003年に長女を、由美さんは2012年に長男を出産し、今ではそれぞれ18歳と9歳のママでもあります。仕事と育児の両立でつらかったことはありますか?

亜美 レコーディングしながら授乳したり、一緒にツアーを回ったり……。今思えば大変だったかもしれないけど、初めての子育てだったから「世間のお母さんはこういうものなのかな」と思ってました。

由美 自分が出産する前は、亜美ちゃんの大変さが全然分からなくて。移動中の新幹線で子どもが泣いちゃって、ずっと亜美ちゃんがデッキにいたことがあったんです。今ならヘルプに行けるけど、当時は「なかなか帰って来ないな~」くらいしか思わなかった。ちゃんと気持ちをくんで協力していれば、もっと子育てしやすい環境がつくれただろうな、と思います。

亜美 私はスタッフも含めて、初めてチームの中で長期休暇をもらう立場だったので、産休が終わったら「早く働かなきゃ」「日常に戻らなきゃ」と焦りがあったんですよね。だから産後も特に仕事を控えることはなくて。由美ちゃんのときもそうだったよね?

由美 私は結構ワガママ言ってるけどね。何カ月も前から「この日は息子の運動会だから絶対に休みにしてください」って言ったり、今でも夜遅くまでは仕事を入れないように調整したりしてもらってるし。私のときはスタッフも既に子どもを持つ親になっていたから、みんな協力的で助かった(笑)