今や耳慣れない言葉ではなくなった「サステナブル」という言葉。未来を担う子どもたちに知っておいてほしい社会課題のテーマですが、どのようにかみ砕いて説明すればいいのでしょうか。『サステナブル資本主義 5%の「考える消費」が社会を変える』(祥伝社)の著者、村上誠典さんに聞きました。

今の社会が持続可能とは限らない

 サステナブル(Sustainable)は、sustain(持続する)とable(できる)からなる言葉。「持続可能な」「ずっと続けていける」という意味です。その「サステナブルな社会」を実現するために、2015年9月の国連サミットで193の加盟国の首脳の参加のもと、全会一致で採択されたアジェンダが、Sustainable Development Goals、つまりSDGsです。

 親自身は「サステナブル」や「SDGs」という言葉は知っていても、いざ子どもに伝えようとすると、具体的にどう説明するかが難しい……という人もいるかもしれません。

 しかし、「社会課題の解決を通じた、未来世代に引き継ぐ産業創出」を目指し、国内のスタートアップ企業の経営支援を行っているシニフィアンの共同代表であり、既存の資本主義の問題点と、SDGsと資本主義の両立を可能にする新しい資本主義について書いた『サステナブル資本主義 5%の「考える消費」が社会を変える』(祥伝社)の著者でもある村上誠典さんは「ぜひ、子どもたちには、小学校低学年のうちからサステナブルという概念に触れておいてほしい」と言います。

 「経済成長を前提とした資本主義と、持続可能性をうたうサステナブルは両立しないと思う人がいるかもしれませんが、私は両立が可能だと思っています。実際、SDGsを意識した取り組みを行う企業が消費者や投資家からより選ばれやすいといった傾向も出てきており、単に利益を追求していればよかった旧来型の資本主義は大きく見直されています。持続可能性を意識した商品やサービスも徐々に増えています。

 そして、今後本当に持続可能な社会をつくっていこうとすると、大人たちが密室でいくら知恵を絞ったところで何も変わりません。未来を担う子どもたちが『サステナブル』という“OS(オペレーティングシステム)”を当たり前のように身に付けていてくれることが、今後の社会をつくる上で必要となります」

 では、どのように低学年の子どもにも分かるように説明すればいいのでしょうか。

「次世代を生きる子どもたちが『サステナブル』という“OS”を身に付けられるようにするのは親の役目だと思います」(村上さん)
「次世代を生きる子どもたちが『サステナブル』という“OS”を身に付けられるようにするのは親の役目だと思います」(村上さん)

 「子どもたちは今まで生きてきた時間が短い分、物事を『今』という瞬間でしか認識できません。でも、『今、この瞬間がずっと続くわけではないんだよ』『毎日のように学校に行って、友達と遊べているということは、すごく奇跡的なことなんだよ。10年先、20年先も今の社会がずっと続くわけではないんだよ』と、説明するところから始めるといいと思います」

●子どもにサステナブルの概念を伝えるには
・子どもに○○を見せると「社会は変化するもの」だと分かる
・サステナブルを○○に例えると分かりやすい
・サステナブルな意識を持たないのは、○○に加担するのと似ている
・社会課題を解決しようとするよりも○○する意識が大切

次ページから読める内容

  • 社会課題を学校生活に落とし込んでみる
  • 大切なのは「解決策を考える」よりも「行動する意識」
  • 考える消費が世界を変える

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