穏やかに心を整えるリラックス体操

 「まずはため込んだストレスを発散させてあげることが大切です。ワーッと発散したいタイプのお子さんなら大声で歌を歌ったり、楽器を弾いたり鳴らしたりするのもいいでしょう。住宅事情によっては難しいこともあるかもしれませんので、その場合は外で体を動かすのがいいかもしれません。東日本大震災の後には、シャワーを勢いよく出して思いっきり歌を歌う、太鼓をたたく、というお子さんの話も聞きました」

 一方で、穏やかに心を整えたいときは、以下のようなリラックス体操がお勧めです。緊張と弛緩(しかん)を繰り返すことで、乱れた自律神経のバランスを整える効果があります。「順番は入れ替えてもいいし、好きなものだけ選んで行ったり、途中でやめたりしても構いません。実践しやすい方法で行ってください」

●リラックス体操の方法

1.布団の上であお向けになります。凝っているところ、こわばっているところがないか、体の隅々にまで意識を向けましょう。

2.足幅をやや開いて立ち、背を伸ばしたら、手首を手の甲のほうに倒して10秒キープ。その後ふっと力を抜きます。

3.足幅をやや開いて立ち、片足立ちになります。バランスがとれないときは壁などに手をついてもOK。片足をまっすぐ無理のないところまで持ち上げたら、上げているほうの足先を甲のほうに向けて10秒キープ。その後ふっと力を抜きます。

4.壁などに背を付けてまっすぐに立ち、背中からお尻にかけて力を入れて10秒キープ。その後ふっと力を抜きます。

 また気持ちがザワザワするときに手軽にできるのが、「音探し」です。テレビなどの音の出るものは消すか内容が分からないくらいにボリュームを落として、軽く目を閉じます。耳を澄ませて心地いい音が見つかったらその音に集中し、1分ほど聞き続けます。心地いいと思える音に集中することで、自律神経のバランスが整います。これは子どもだけでなく、大人にもお勧めの方法です。