子どものストレスのサインは?

 子どもは不安やストレスを感じると、多くの場合「生活の中で、今までできていたことができなくなる」というサインを出します。例えば以下のようなものです。

・食事を食べない
・寝つきが悪くなった、夜泣きするようになった
・トイレを失敗した
・すぐに泣く、ぐずる

 このように、生活の中で、急にできなくなったことはないでしょうか。園を休んでいる間は大丈夫だったとしても、登園再開後にこうした様子が見られるかもしれません。

 そんなときは、「なぜできないの?」と詰問するのは避けてください。「なぜ、どうして」を説明するのは、未就学児には非常に難しいからです。年中以上の子なら、「どうやったらできるようになるかな」と子どもと話し合ってみるのもいいでしょう。

これまでできていたことが、急にできなくなる可能性も
これまでできていたことが、急にできなくなる可能性も

 「ママと一緒にやる、ママがやって」と言うのなら、「今だけ特別にやってあげるね」「また自分でできるようになるもんね」と声をかけながら、できなくなったことを一緒にやってあげましょう。今はコロナの休園・再登園という特別な事態であり、「通常に戻ったら自分でやろうね」と予告しておくのです。

 一度できていたことができなくなると、親としては「また最初からやり直し」「これから仕事も忙しくなるのに」と頭を抱えたくなるものですが、今は子どもも少し不安定になっているだけと考えましょう。一度できていたことは、必ずまたできるようになりますから大丈夫。「今だけ特別待遇!」と思ってやってあげてくださいね。

 登園が再開した後は、保育園の先生に園での様子を聞いてみることも大切です。家では「ママと一緒じゃなきゃトイレしない!」と言っていても、先生に聞くと「一人でできていますよ」ということも。すると「本当はできるんだな」と分かりますよね。

 かといって、家で「本当はできるんだから、自分でやりなさい」とは言わないであげてほしいです。一緒にやってあげる中で、ときどきは「今日は一人でお願いしまーす」とやらせてみるなどして、徐々に平常のペースに戻していくといいでしょう。子どもの様子を見ながら向き合ってあげてくださいね。